2023 Fiscal Year Annual Research Report
Promotion of emotional engagement in synchronous hybrid learning
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23H00998
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 祐平 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (50252565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 徹 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (60589323)
中澤 明子 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (20588230)
蜂須賀 知理 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 講師 (50849221)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ハイブリッド学習 / エンゲージメント / グループワーク / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「同期型ハイブリッド学習でのグループワークにおける、学習者の感情的エンゲージメントを促進させる教育手法を開発し、評価すること」である。 2023年度は関連文献レビュー、海外の先進事例の調査と仮説の構築を行った。 関連文献のレビューでは、同期型ハイブリッド学習の定義を明確にするため、ハイブリッド学習とその他の類似用語(例:ブレンド型学習やハイフレックス)との関係性を整理した。また、ハイブリッド学習と類似概念の歴史を調査し、2000年代からの変遷をたどりつつ、現在の研究に至るまでレビューを進めた。その中で、ハイブリッド学習の一形態である「同期型ハイブリッド学習」について、大学で利用するメリットが多い一方、オンライン参加者の感情的エンゲージメントが低いという課題が明らかになった。 海外の先進事例の調査では、文献レビューの中で「オンライン参加者の感情的エンゲージメントが低い」ということを指摘した、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学の研究者を訪問した。ルーヴェン・カトリック大学では、同期型ハイブリッド授業に適した教室設備やソフトウェアが整備されており、教育手法の検討も積極的に進められているため、海外の先進事例として視察し、現地の研究者とディスカッションを行った。 仮説の構築では、既存の介入案を調査するとともに、本研究が対象とするグループワークが協調学習の一形態であることを踏まえ、CSCL(Computer-Supported Collaborative Learning:コンピュータによって支援された協調学習)の文献レビューを行った。その中で、CSCL分野における協調の支援方法のひとつである役割付与(scripted roles)に着目し、仮説を構築した。 2023年度の研究成果については、2024年3月に日本教育工学会の全国大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に予定していた、関連文献レビュー、海外の先進事例の調査と仮説の構築について、すべて無事に終えることが出来た。仮説の構築に際しては、少人数の実験協力者を対象とした予備実験も行い、今後の仮説のブラッシュアップに向けたデータも取得することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に構築した仮説について、予備実験を通してブラッシュアップし、最終的な本実験での仮説の検証に向けて進めていく。 同時並行で、感情的エンゲージメントの評価における、学習者の顔表情と音声の応用について、システム開発と予備実験を通した検討を進める予定である。
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