2023 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of spatial reconstruction from short- and medium-term perspectives following the Great East Japan Earthquake
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23H01574
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
姥浦 道生 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (20378269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 昌玄 日本大学, 理工学部, 教授 (10366560)
荒木 笙子 東北大学, 工学研究科, 助教 (20897524)
米野 史健 国立研究開発法人建築研究所, 住宅・都市研究グループ, 上席研究員 (60302965)
三宅 諭 三重大学, 工学研究科, 教授 (60308260)
萩原 拓也 名城大学, 理工学部, 助教 (60816859)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 東日本大震災 / 復興 / まちづくり / 空間利用 / 住宅 / 集落 |
Outline of Annual Research Achievements |
土地利用変遷に関しては、石巻市における被災者の住宅再建実態を空間情報化し、分析した。また、原発被災地である楢葉町を対象として、帰還・復興に伴う土地利用変遷についても明らかにした。 住宅政策に関しては、岩手県及び宮城県の沿岸部の被災市街地について現地の横断的な視察を行い、復興事業によって整備された空間の実態について把握するとともに、地図等を用いて空間が整備される過程についても確認を行った。 復興事業に関しては、復興を土地区画整理事業で実施する際の、施行者別の各種法手続きやスケジュールの差異、関連法制度について確認を行うと同時にヒヤリング調査を実施した。また、復興土地区画整理事業終了後の市街化熟成状況、具体には土地活用実態と未利用地に対する活用誘導策について把握した。 空閑地利活用に関しては、宮城県の津波被災低平地に整備されたパークゴルフ場について、土地利用の工夫、管理と運営の実態を調査した。近隣住民が減少し利用者・管理者共に不在の地域では、隣接する土地利用との連携や管理の工夫により土地が利用されていることを明らかにして、津波被災低平地の管理の可能性を示唆した。 漁村集落の復興に関しては、漁師の高齢化と若手漁師の成長によって漁協の役割が変化しつつあることが明らかになった。4地区の漁協が合併してできた三陸やまだ漁協では、これまで各地区の主体性を重視していたが、漁港・漁具倉庫・漁場の利用について地区による偏りが生じており、地区単位ではなく湾単位での適正化に向けたマネジメントが必要であることがわかった。また、岩手県内の被災漁業集落を対象として、被災後10年程度が経過した時点での地域住民や移住者によるの集落・生業のマネジメントに関する調査を行った。人口減少・高齢化が進行する中、復興期に組織された団体や活動が、平時の生業継続や公共施設等の維持運営への移行を図っている状況について知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度ではあるが、いずれの研究細目についても積極的に調査活動が行われており、またそれに伴い成果も出つつある。初年度であるため、論文にはなっていないが、次年度以降、今年度の研究成果が論文等の形で取りまとめられることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の通り、これまで概ね順調に研究が進行しているため、当初の計画通りに研究を進行させることとする。
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