2023 Fiscal Year Annual Research Report
Deepening and Expanding Research for Efficient Methods of Function Estimation in High Dimensional Statistical Analysis
Project/Area Number |
23H03353
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
内藤 貫太 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (80304252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒河江 雅彦 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20215669)
前園 宜彦 中央大学, 理工学部, 教授 (30173701)
柿沢 佳秀 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (30281778)
西田 喜平次 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (50631652)
小森 理 成蹊大学, 理工学部, 准教授 (60586379)
吉田 拓真 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (80707141)
野津 昭文 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (90734145)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 関数推定 / ノンパラメトリック / 多変量解析 / セミパラメトリック |
Outline of Annual Research Achievements |
高次元多変量統計解析において有効に機能する「関数推定」の研究に3つのサブテーマを設けて取り組む。「3つのサブテーマ」の研究が糾う中で、関数推定の研究を更に太く発展させる。 ◆サブテーマ「理論的拡張と深化」では、学術的「問い」として、ノンパラメトリック・セミパラメトリック重回帰分析における正則化および局所化の方法の理論的精度評価からどのような最適性が導けるか?を設定し、ノンパラトリック関数推定に研究業績がある前園宜彦(中央大)、柿沢佳秀(北海道大)と共同・分担してこの「問い」に取り組んだ。分布関数・密度関数のノンパラメトリック推定での発展的結果と、ノンパラメトリック回帰手法を応用した多変量解析の課題において成果を得た。 ▲サブテーマ「方法の構築」では、学術的「問い」として、経験リスク最小化アルゴリズムと局所適合を適切にブレンドした新たな関数推定手法は構築できるか?を設定し、関数推定と機械学習に研究業績のある吉田拓真(鹿児島大)、西田喜平次(京都産業大)と共同・分担してこの「問い」に取り組んだ。極値分布の推定のための方法構築や、遺伝的アルゴリズムに基づく関数推定について成果を得た。 ●サブテーマ「多様な応用展開」では、学術的「問い」として、ノンパラメトリック歪曲度解析はどのような多変量データに有用か、そしてどのような実際的問題点があり、どのような改良ができるか?を設定し、関数推定と応用統計に研究業績のある寒河江雅彦(金沢大)、小森理(成蹊大)、野津昭文(静岡がんセンター)が研究分担者として参画し、この「問い」に分担・協力して取り組んだ。テンソル積型のノンパラメトリック密度推定量や、頻度ポリゴンに関して新たな考察を与えると共に、ノンパラメトリック推定量に現れるビン幅の選択に関して精緻な議論を与え成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度においては、当初の目的通りに3つのサブテーマそれぞれで研究を進めた。 ◆サブテーマ「理論的拡張と深化」では、ノンパラトリック関数推定の研究が継続蓄積された。分布関数・密度関数のノンパラメトリック推定での発展的結果と、時系列データへの応用に関する成果を得た。論文2本、図書1冊の出版、講演発表は14件行われた。 ▲サブテーマ「方法の構築」では、関数推定と機械学習に関する研究が継続蓄積された。極値分布の推定のための方法構築や、遺伝的アルゴリズムに基づく関数推定、ノンパラメトリック回帰を応用した同時信頼領域の話題、ロバストな主成分分析の話題において成果を得た。論文2本の出版、15件の講演発表があった。 ●サブテーマ「多様な応用展開」では、学術的「問い」として、ノンパラメトリック歪曲度解析と、多変量解析におけるノンパラメトリック手法の新たな応用に関する研究の継続蓄積があった。テンソル積型のノンパラメトリック密度推定量や、頻度ポリゴンに関して新たな考察を与えると共に、ノンパラメトリック推定量に現れるビン幅の選択に関して精緻な議論を与え成果を得た。論文4本の出版、講演発表は10件行われた。 このように、3つのサブテーマそれぞれにおいて着実に研究成果が得られている。計8本の論文、1本の著書が出版され、講演発表も39件を数えている。このような事実に鑑み、“おおむね順調に進展している”と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
◆サブテーマ「理論的拡張と深化」では、ノンパラメトリック・セミパラメトリック重回帰における正則化・局所化の利点に関する研究成果を得ることを目指す。 ▲サブテーマ「方法の構築」においては、経験リスク最小化アルゴリズムと局所適合のブレンドのアルゴリズムの完成、そして得られる推定量の誤差限界の導出を目指す。 ●サブテーマ「多様な応用展開」では、ノンパラメトリック歪曲度解析を様々な実データ・人工データへ適用し、成果を蓄積していくことを目指す。 2024年度から2026年度までの毎年度、分担者と共同で研究集会を開催し、研究成果を公表していくと共に、研究交流を促進し、本課題研究の推進を加速する。2024年度は、サブテーマ「多様な応用展開」における分担者である野津昭文(静岡がんセンター)と共に、静岡県沼津市において研究集会を開催する。2025年度は、サブテーマ「方法の構築」における分担者である吉田拓真(鹿児島大)と共同で、鹿児島市内にて研究集会を開催する予定である。2026年度については、分担者である西田喜平次(京都産業大)と共に、京都市内にて研究集会を開催する計画である。研究集会開催を担う分担者への分担金には、研究集会参加者のための旅費等も含める。 研究集会を通して、サブテーマ毎の研究にテコ入れもしつつ、3つのサブテーマの絡みも促しながら、研究の総合的な進捗を得ていく。
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