2016 Fiscal Year Annual Research Report
ラミダス化石等人類進化研究を中心としたマクロ形態研究の推進と基盤充実
Project/Area Number |
24000015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
諏訪 元 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (50206596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中務 眞人 京都大学, 理学系研究科, 教授 (00227828)
加藤 茂弘 東京大学, 兵庫県立人と自然の博物館, 主任研究員 (50301809)
仲谷 英夫 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (20180424)
河野 礼子 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究主幹 (30356266)
遠藤 秀紀 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30249908)
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Project Period (FY) |
2013 – 2016
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Keywords | 自然人類学 / 化石人類 / 人類進化 / 類人猿進化 / 先史人類学 / マクロ形態進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
チョローラ層の古人類調査を継続し、以下の成果を上げた。チョローラ層の層序年代の新たな枠組みについて前年度に発表したが、残る疑問点について継続調査した。同層の哺乳動物化石が900万から700万年前のものであり、サハラ以南のアフリカのこの時代唯一のまとまった化石群集であることの重要性を受け、その分類群構成と諸特徴を明らかにする調査研究を進めた。本年度には800万年前の既発表のチョローラピテクス化石よりも上位層準の類人猿化石を新たに発掘・特定し、前年度までに新規発掘した類人猿化石と合わせ、比較研究を進めた。これらの化石は、チョローラピテクスのゴリラ祖先系統仮説を支持するものであり、しかも既存最古の人類と近接する700万年前近くまで生存していたことが示唆された。類人猿以外の分類群の新発見も多く、800~850万年前にはオナガザル亜科の小型種と2系統のコロブスを確認することができた。また、現生カバを含む系統群の外群にあたる原始的な新属新種を確認し命名するなど、この時代の哺乳動物相の変遷について新知見を得ることができた。ラミダス化石を基軸とした諸研究では、新規取得したCTデータを活用し、足骨と手骨の機能形態学的比較解析と犬歯と体サイズの性差のモデリングを進めた。特に犬歯の性差についてはベイズ法による推定を新たに実施し、従来仮説の検証を進めた。また、現地に臨時移設したマイクロCT装置の運転を年度中継続した。チョローラピテクスとラミダスの他、人類化石各種の化石標本多数について3次元情報化し、その一部を上記諸研究に活用すると共に、今後の中長期の比較分析体制の基盤を確立した。コンソの古人類調査関連では、前年度から継続して世界最古級の骨製ハンドアックスの使用分析を進め、古環境と動物相の変遷と石器テクノロジーの新要素の出現について比較検証した。
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Research Products
(43 results)
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[Journal Article] The late Miocene hominoid-bearing site in the Maragheh Formation, Northwest Iran2016
Author(s)
Mirzae Ataabadi M, Kaakinen A, Kunimatsu Y, Nakaya H, Orak Z, Paknia M, Sakai T, Salminen J, Sawada Y, Sen S, Suwa G, Watabe M, Zaree G, Zhaoqun Z, Fortelius M
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Journal Title
Paleodiversity and Paleoenvironments
Volume: 96
Pages: 349-371
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Carpal bones of Nacholapithecus kerioi, a Middle Miocene hominoid from northern Kenya2016
Author(s)
OgiharaN, Almecija S, Nakatsukasa M, Nakano Y, Kikuchi Y, Kunimatsu Y, Makishima H, Shimizu D, Takano T, Tsujikawa H, Kagaya M, Ishida H
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Journal Title
American Journal of Physical Anthropology
Volume: 160
Pages: 469-482
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Mobility of the forearm in the raccoon (Procyon lotor), raccoon dog (Nyctereutes procyonoides) and red panda (Ailurus fulgens)2016
Author(s)
Kamioka M, Sasaki M, Yamada K, Endo H, Oishi M, Yuhara K, Tomikawa S, Sugimoto M, Oshida T, Kondoh D, Kitamura N
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Journal Title
Journal of Veterinary Medical Science
Volume: 79
Pages: 224-229
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 初期人類の性差2017
Author(s)
諏訪 元
Organizer
京都大学霊長類研究所ホミニゼーション研究会
Place of Presentation
京都大学霊長類研究所(愛知県・犬山市)
Year and Date
2017-03-24
Invited
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