2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24240085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 裕二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30191456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 憲政 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00210469)
木島 章文 山梨大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10389083)
山際 伸一 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (10574725)
工藤 和俊 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (30302813)
宮崎 真 山口大学, 時間学研究所, 教授 (30392202)
平川 武仁 南山大学, 人文学部, 准教授 (50404942)
門田 浩二 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50557220)
平田 智秋 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (80438895)
奥村 基生 静岡大学, 教育学部, 准教授 (90400663)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2016-03-31
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Keywords | 対人ダイナミクス / 集団ダイナミクス |
Research Abstract |
個体間競創ダイナミクスとして,剣道を対象として,試合全体の状態を二者間距離と二者間距離の変化を変数として,写像分析を行った.その結果,剣道における詰め引きは6パタンを基本としていることが明らかになった.これらは,徐々にアトラクタに近づくパタン,回転を伴いアトラクタに近づくパタン,徐々にリペラから離れるパタン,回転を伴いリペラから離れるパタン,さらに,アトラクタに近づいていくが,そこにとどまらず一気に離れるインターミッテンシーと呼ばれるパタンが2種類である.そしてこれらは,近い距離で比較的ゆっくりした攻防と遠い距離での速い攻防を形成しており,この2つの状態遷移確率が技能レベルによって異なっていることを明らかにした. また,集団間の競争ダイナミクスとして,サッカーゲームを対象に,ボールの動きと選手の動きを可視化した.選手の動きは選手の位置に一定の支配領域を仮定することによって,コート上に両チームの支配領域を求めることができ,さらにこの2チームの支配領域の境目(前線)を特定できることが分かった.そこで,ボールの動きとこの前線の動きの時系列を解析した結果,自己アフィンと呼ばれる自己相似性(フラクタル性)が認められた.また,この自己相似性を解析した結果,持続時間は長くても30秒程度であり,このことは22名の選手全員で作り上げる試合の流れが,30秒以内の記憶と忘却を繰り返していると言えた. さらに,小型モーションセンサを利用した音フィードバック装置の開発を行い,歩行における左右方向の切替が,音の切り替わり方(シグモイド型か矩形型)に依存することを明らかにした.このことはフィードバック情報を音として提示する際には,どのように音を提示するか考慮する必要があることを示唆する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
感覚‐運動ダイナミクスに関しては,実験系の整備が若干遅れたが,その他は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は個体間競創ダイナミクスについて,剣道やサッカーを対象にさらに解析を進めていく.また感覚‐運動ダイナミクスに関しても,実験系を整備し,実験を実施していく予定である.さらに,小型モーションセンサに関しては,より具体的な使用に向け,汎用型ではなくある動きに特定したセンサを開発する予定である.
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Research Products
(12 results)