2012 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の状況および知識構造に対応したシナリオ型防災教育教材の開発
Project/Area Number |
24240103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 祐平 東京大学, 大学院情報学環, 准教授 (50252565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 淳 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (70227122)
吉川 肇子 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (70214830)
大原 美保 (吉村 美保) 東京大学, 大学院情報学環, 准教授 (70361649)
鈴木 克明 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2015-03-31
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Keywords | 教育工学 / 防災教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
平成24年度では、海外のリスク対策を目的としたウェブ教材に関する先行研究調査を行い、防災教育における教材開発をする際に考慮すべき要因と効果的なシナリオ型教材の特徴の抽出を行った。その結果、防災教育においては、非現実的楽観主義の払拭、学習者の状況に合った場面の設定、主体的な判断による失敗体験と成功体験の提供、個人が持つ盲点を相互補完する仕組みが重要であることが明らかになった。また、シナリオ型教材においては、使命、カバーストーリー、役割、シナリオ操作、フィードバック、情報源、学習目標の設定が効果的な教材につながることが明らかになった。 また、学習者の多様な状況に対応する教材として、首都圏直下地震が起こった際に起きる災害について可視的に理解できるシミュレーション型のWEB教材のプロトタイプを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究調査については、海外のリスク対策に関する国内外の文献を広くレビューできており、予定通りに進んでいるといえる。また、首都圏直下地震が起こった際に起きる災害について可視的に理解できるシミュレーション型のWEB教材についても、開発の仕様と用いる震災関係のデータの準備が完了し、システムのプロトタイプ開発も進んでいるため、概ね順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
首都圏直下地震が起こった際に起きる災害について可視的に理解できるシミュレーション型のWEB教材の開発を進め、WEB上での公開を行う。また、次年度は非現実的楽観主義を払拭するための導入教材の準備を進めると同時に、シナリオ型教材の開発を並行して行う。さらに、本教材を通して実際に色々な世代が首都直下地震に関する学習を行う実験を行い、個人が持つ盲点を相互補完するために必要な知見を収集する。
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