2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24241080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
酒井 啓子 千葉大学, 法経学部, 教授 (40401442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 恵美 早稲田大学, 付置研究所, 准教授 (00535437)
松本 弘 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (10407653)
松永 泰行 東京外国語大学, その他部局等, 准教授 (20328678)
池田 明史 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (30298294)
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30366976)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
横田 貴之 日本大学, 国際関係学部, 准教授 (60425048)
鈴木 絢女 福岡女子大学, 文理学部, 講師 (60610227)
ホサム ダルウィッシュ 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (60615235)
増原 綾子 亜細亜大学, 国際関係学部, 講師 (70422425)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (70434701)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 講師 (80598706)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際研究者交流(中東:東南アジア:イギリス) / 国際情報交換 / 政軍関係 / 比較政治研究 / 紛争研究 / 国際政治分析 / 多国籍 |
Research Abstract |
本研究「現代中東・アジア諸国の体制維持における軍の役割」は、中東、アジア諸国における軍の非欧米諸国での支配エリートとしての政治的意味を再検討し、特にアラブ諸国で発生した「アラブの春」において、軍の対応が政権交替に大きく影響したことに注目する研究である。初年度であることから、各分担者が本テーマに関した資料収集や聞き取り調査に力点を置き、また収集資料の整理、分析を進めた。 これに並行して分担者の研究報告を活発に実施し、研究会(6月、2月)では軍の政治的役割に関するイランとエジプトの比較(松永)、インドネシア(増原)の事例が報告された。また、アジア、中東諸国の民主化プロセスについて、実際にエジプトの選挙監視に参加した報告を分担者(鈴木恵美)から受けた他、講師を招聘して東南アジア全般の民主化分析(五十嵐氏・千葉大)、およびクウェートでの議会選挙視察報告(石黒氏・九州大)を受けた。 いずれも地域研究と比較政治学を連結した分析手法を取り、これらの研究をベースに各分担者は比較政治学会、国際政治学会、政治学会など国内学会での学術発表や、関連学術雑誌への論文執筆を積極的に行った。 国際交流、成果の国際発信にも力点を置き、10月には京都大学との合同で国際ワークショップ"The Society, Economy, and Politics of Eurasia and the Middle East:Global and Regional Dimensions"を実施、また韓国・釜山でのアジア中東学会連合大会に代表者および分担者(ダルウィッシュ)が参加した。 さらに、次年度に実施予定の国際シンポジウム「イラク戦争から10年」をカイロ・アメリカン大学と共催することで合意し、シンポ開催のために英東ロンドン大学、セントアンドリュース大学、オックスフォード大学の主要イラク研究者との協力関係を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度に予定していた主たる活動目標のほとんどを達成し、かつ次年度の事業準備を着実に進めることができた。 24年度事業のうち、「アラブの春」を経験した中東諸国への現地調査として酒井がエジプトを訪問、比較検証のための旧ユーゴスラビアの事例については久保がオーストリアでの国際ワークショップに参加、さらに東南アジアの事例として増原がインドネシアでの調査を行うなど、予定していた海外調査活動は順調に進められた。 また各分担者による先行研究や対象国の現地語データの収集も順調に行われた。 さらに次年度に予定しているカイロでの国際シンポジウムの準備についても、9月に酒井がカイロを訪問、カイロ・アメリカン大学に開催校となっていただくことの合意を取った。同時に同シンポジウムを中心的に担っていただく同大学のアワド教授、東ロンドン大学のマルフリート教授を協力者として、それらの間で企画会議を実施した。すでに年度末の時点で同シンポジウムには40人を超える報告参加希望者をホームページ上で受け、上記協力者に加えてオクスフォード大学のチャティ教授、セントアンドリュース大学のヒンネブッシュ教授の協力も得て報告者の選定を行うなど、その準備は順調に進んでいる。 一方国内での研究会も二回を開催し、分担者間の意見交換と講師による講演を実施した。もっと頻繁に開催を予定していたが、分担者全員の予定調整が困難であったことは今後の改善課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、「軍事技術の発展と軍事行動の民営化、外注化」の問題を研究の中心課題としているが、そうした「新しい戦争」形態の出現の契機となったイラク戦争と、その後の中東地域の軍事的展開を分析する予定である。 そのため、25年度にはエジプト・カイロ市で2日間にわたり「イラク戦争後10年」との題の国際シンポジウムを開催し、イラク戦争から10年間の政治・社会・軍事的展開を総括する(6月)。同シンポジウムは、エジプトでの「アラブの春」の推進拠点となったカイロ・アメリカン大学の協力を得て実施し、中東および欧米の中東研究者40人強を招聘して情報・意見交換を行う予定である。 このような中東地域を拠点とした国際的学術集会の試みは、世界でも比類するものがなく、特に各国の若手研究者の間で多くの関心を集めている。本国際ワークショップへの参加はウェブで公募しており、上記の海外の研究協力者および一部研究分担者により厳密に審査を行い、研究の質の維持を図っている。またそこで報告されたもののうち、質の高い研究については今後内外の学術雑誌に発表するよう促し、可能な限り英文書籍の編纂を目指す。 また、並行して国内での研究会や学会などでの研究報告を推進し、分担者間の研究交流を一層密にする。特に、26年度には世界中東学会がトルコにて、またアジア中東学会連合大会が日本国内で開催を予定しているため、ここに本研究課題に関連するパネルを応募し、そこで分担者や連携研究者、協力者が本研究テーマに関する研究の中間報告を行うよう、積極的に推進する。
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[Presentation] Japan’s Diplomacy in the Middle East
Author(s)
Akifumi Ikeda
Organizer
International Symposium "Japan and Israel: Regional, Bilateral, and Cultural Perspectives" the Israeli Association for Japanese Studies (IAJS)
Place of Presentation
Hebrew University of Jerusalem, Israel、イスラエル
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