2013 Fiscal Year Annual Research Report
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24241080
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
酒井 啓子 千葉大学, 法経学部, 教授 (40401442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 恵美 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, フェロー (00535437)
松本 弘 大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (10407653)
松永 泰行 東京外国語大学, その他部局等, 教授 (20328678)
池田 明史 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (30298294)
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30366976)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
横田 貴之 日本大学, 国際関係学部, 准教授 (60425048)
鈴木 絢女 同志社大学, 法学部, 准教授 (60610227)
増原 綾子 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (70422425)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (80598706)
五十嵐 誠一 千葉大学, 法経学部, 准教授 (60350451)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域間比較研究 / 国際研究者交流 / 軍 / 比較政治 / 民主化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年6月、イラク戦争から10年後を契機とする「Iraq 10 years after: conflicts, refugees and its future」と題する国際シンポジウムをカイロで開催した。同シンポジウムでは世界中のイラク人、アラブ人研究者、NGO活動家から報告を公募し、51人の報告者(本科研からは酒井、山尾が報告)が集まり、主として現在のイラクの政治社会経済情勢、アイデンティティと紛争、難民問題、周辺国や国際社会との関係などをテーマとした43件の報告がなされた。現地の若手研究者、学生にも公開して、約100人の参加者を得た。世界中のイラク研究者が一堂に会した総合的、学際的な知的交流の場は、世界的にも従来にないものであり、画期的であると各方面から高い評価を得た。 本シンポ後、その成果を英文にて出版する予定で、カイロ・アメリカン大学出版会に打診していたが、同年7月に発生した軍事クーデタによりエジプト国内が混乱状態となり、予定していたフォローアップのための会議をエジプトで実施することができなかった。そのため、同シンポのフォローアップのための研究を平成26年度に繰り越すこととした。 繰り越された分については、平成26年8月17-24日にアンカラ(トルコ)で実施された世界中東学会に参加し、パネルMoving Beyond the Primordialist-Constructivist Divideを企画・実施した。また平成26年12月に京都で開催されたアジア中東学会連合大会では、イランからサラ・シャリーアティ女史を招聘し、Reconstruction of Self: Re-reading the theory of ‘Returning to the Self’of Ali Shariati in the post-colonial perspectiveとの基調講演を行わしめた。また同大会に参加したファラハ・アサディ・ムスタンシリーヤ大学学長を団長とするイラク学術派遣団5名を講師として、パネルディスカッションContemporary Political Social Situation in Iraq and Youth in Iraqを、東京にて実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の中核的事業として位置づけられたカイロでのイラク戦争後10年を期した国際シンポジウムが開催され、イラク戦争研究に関する国際的に広範な研究ネットワークが構築できたことは、大きな成果達成であった。その後エジプトで発生した軍事クーデタと政治的混乱によって、国際会議後のフォローアップ会議や研究のさらなる推進ができず、国際会議の成果報告書出版計画がとん挫したことは大きな痛手であったが、その分翌年に繰り越しし、それによって世界中東会議でフォローアップ的位置づけのパネルを実施したことで、さらに一層の国際発信につなげることが可能となった。さらには、カイロでの国際会議で構築した人脈を用いて、日本に来日したイラク学術派遣団によるパネルディスカッションを実施できたことは、貴重な機会であった。このように、途中問題は生じたものの、逆に多様な研究機会に発展することができ、十分に研究目的を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り、カイロ会議の英文での出版事業が軍事クーデタにより頓挫したが、その後平成26年度にも同会議推進において中核的な協力を得たP.Marfleet教授(英東ロンドン大学)やR. Hinnebusch教授(英セント・アンドリュース大学)との間で再度出版社の模索などを検討してきた。そこでは、2014年以降のイラク、シリア情勢を反映させて新たな出版企画を考える必要があるだろうという話になっており、その意味で、H27年度に予定している和文での研究成果出版と連動させ、英文出版を具体化することも可能であろうと考えている。H27年度における和文成果出版については、執筆計画が着々と進んでいるので、その英文化と国際会議などでの口頭発表を同時に進め、最終的にはカイロ国際会議での成果とともに、英文出版を実現させる。
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Research Products
(43 results)
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[Book] The Middle East Turmoil and Japanese Responses’2013
Author(s)
Hitoshi Suzuki, Lisa Anderson, Akifumi Ikeda, Satoshi Ikeuchi, Ali Ferdowsi, Sadashi Fukuda, Eiji Nagasawa, Ichiki Tsuchiya, Hiroshi Sato, Housam Darwisheh, Satoru Nakamura, Jun Saito, Manabu Shimizu
Total Pages
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Publisher
Institute of Developing Economies
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[Book] Secessionism and Separatism in Europe and Asia: To Have a State of One's Own2013
Author(s)
Jean-Pierre Cabestan, Aleksandar Pavković, James Mayall, John Cuffe and David S. Siroky, Richard Sakwa, Radmila Nakarada, Keiichi Kubo, Ferran Requejo and Marc Sanjaume, Michael Keating, Jean-Luc Racine, David Feith, Renaud Egreteau, Dru C. Gladney
Total Pages
264 (82-98)
Publisher
Routledge
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