2012 Fiscal Year Annual Research Report
中国の台頭と東アジアにおける地域協力枠組み発展の政治過程
Project/Area Number |
24243024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 明彦 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30163497)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 中国 / 東アジア / 地域統合 / 国際政治 / 政治学 |
Research Abstract |
本研究における目的である「①中国の経済成長がその対外政策や安全保障政策にいかなる影響を及ぼしているかの分析②中国の台頭と時を同じくして起こっている東アジアの地域協力の動向の分析③関係各国が中国の台頭と東アジア地域協力をどのように関連づけて政策形成をしているかの分析」の研究を進めるために、H24年12月にはカンボジアとベトナム、H25年2月にはワシントン、H25年5月には北京(尖閣問題により当初予定していたH24年10月に行けなかったため繰越)に出張し、関係者への聞き取りや意見交換に行った。帰国後は聞き取り内容をワーキングペーパーにまとめて整理し、それを元に研究会を開くなど、研究の次のステップへと役立てていった。 また、もう一つの研究目的である「④中国の台頭と地域協力の関係に関する国際政治の理論を検討するため、聞き取り調査などで収集した資料やデータを活かしながら、意見交換をしたり分析をしたりし、国内での報告会や研究発表をする」という目的も、予定通りに行うことができ、充実した研究を行う事ができた。 H25年2月にワシントンで開催した研究代表者と連携研究者による研究発表も好評で、欧米でも当研究グループの研究内容への関心の深さを感じることができた。 研究の進捗状況においては、尖閣問題による出張の延期などがあったものの、2ヶ月に1回程度、研究会やミーティングを開き、各担当者と進捗状況を確認しながら予定通り進んでいる。 研究代表者および連携研究者(浅野亮、平岩俊司、松田康博、大庭三枝、金淑賢、益尾知佐子、林載桓、毛利亜樹)は、これまでの研究実績に、上記の資料収集と研究活動の成果を活かし、雑誌論文15件、学会報告9件、著書(共著を含む)を14件、発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出張などの際に、国内での調整していたアポイントメントが現地(出張先)で急にキャンセルになったりと計画どおりにインタビューなどができなかったり、国際情勢などにより出張がやむをえずキャンセルになり(尖閣問題など)、日程変更やインタビュイーの調整がつかなかったりなどのハプニングがあったものの、実質的な資料収集や意見交換は順調に進み、国内の研究会なども計画どおりに進めることができた。予算も計画的に執行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、文献収集ならびに聞き取り調査を中心に研究をすすめてきたが、聞き取り調査においては文献だけでは知り得なかった貴重な情報を得ることができ、研究を進める上で重要であることを実感するとともに、研究を進めるうえで大変で重要であることを痛感した。残り2年の研究期間においても、予定どおりの文献収集ならびに聞き取り調査を中心に研究を進めていくとともに、平成24年度にインタビューなどにおいて培った知識をもとに、さらに深めた研究を進めていきたい。
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Research Products
(39 results)