2012 Fiscal Year Annual Research Report
科学的エビデンスに基づく,「課題探究型の説明」カリキュラムの開発と検証
Project/Area Number |
24243077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
岩永 恭雄 信州大学, 教育学部, 名誉教授 (80015825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 樹夫 信州大学, 教育学部, 教授 (10261760)
茅野 公穗 信州大学, 教育学部, 准教授 (20400658)
水谷 尚人 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (80454643)
永田 潤一郎 文教大学, 教育学部, 准教授 (30413909)
小松 孝太郎 信州大学, 教育学部, 准教授 (40578267)
宮川 健 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (30375456)
中川 裕之 大分大学, 教育福祉科学部, 講師 (00450156)
牧野 智彦 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (10450157)
佐々 祐之 熊本大学, 教育学部, 准教授 (30315387)
岩田 耕司 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (90437541)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2017-03-31
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Keywords | 課題探究 / 説明 / 中学校 / 数学 |
Research Abstract |
【“課題探究型の説明”の概念】課題探究及び説明に関する先行研究に基づいて,“課題探究型の説明”をプロダクトではなく,探究のプロセスとして”課題探究として説明すること”と捉え直し,ことがらの生成,説明の生成,評価・改善・発展の三側面とこれらの相互作用からなる営みと概念規定した。 【カリキュラムの構成原理の設定】カリキュラムのスコープをデザインするために,説明の生成に内在する,説明を構想すること及び説明を構成することに着目し,それぞれにレベルを理論的に設定した。次に,証明を構想すること/構成することの両者が未分化である学習レベルを考慮し,説明を構想するレベルと説明を構成するレベルとを組み合わせることによって,9つの学習レベルを設定した。最後に,カリキュラムのシーケンスをデザインするために,仮説的学習軌道(Simon, 1995)を理論的基盤として,構想が構成に先立つこと等に着目し,二段階の学習レベルの移行過程を定め,これをカリキュラムの構成原理とした。 【意図される学習とその系列についての考察】学習レベルの移行過程を中学校数学全体で実現すること,そして,学習指導要領解説の内容の系統や配列を暫定的に用いることをカリキュラム開発の前提とすると,意図される学習とその系列について,第I期の移行過程を中学校第一学年で実現し,第II期の移行過程を中学校第二学年及び第三学年で実現することが必要となるが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究計画のうち,次の2点が平成24年度内に達成された。 ・課題探究及び説明に関する先行研究に基づいて“課題探究型の説明”の概念を規定する。 ・規定された証明の概念に基づいてカリキュラムの構成原理を定める。 また,学会発表についても,研究計画に従い,日本数学教育学会論文発表会及び国際会議The 6th East Asia Regional Conference on Mathematics Education において今年度の研究成果を発表した。 一方,平成24年度の研究計画のうち,次の点については解決の方法が理論的に明らかにされ,解決の実現は次年度に持ち越された:「領域「図形」について,カリキュラム構成原理に基づいて中学校各学年の目標,内容,活動等及びそれらの配列を定める」。
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Strategy for Future Research Activity |
【領域「数と式」における「内容ー活動対応表」の作成】課題探究型の説明カリキュラムの構成原理に基づいて,領域「数と式」の各内容において意図される諸活動を設定し系列化する。 【領域「図形」における「内容ー活動対応表」の作成】課題探究型の説明カリキュラムの構成原理に基づいて,領域「図形」の各内容において意図される諸活動を設定し系列化する。 【領域「関数」における課題探究型の説明カリキュラムの構成原理の設定】領域「関数」の特性をいかし,課題探究型の説明カリキュラムの構成原理を設定する。 【領域「資料の活用」における課題探究型の説明カリキュラムの構成原理の設定】領域「資料の活用」の特性をいかし,課題探究型の説明カリキュラムの構成原理を設定する。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Potentials for Spatial Geometry Curriculum Development with Three-Dimensional Dynamic Geometry Software in Lower Secondary Mathematics2012
Author(s)
Miyazaki, M., Kimiho, C., Katoh, R., Arai, H., Ogihara, F., Oguchi, Y., Morozumi, T., Kon, M., and Komatsu, K.
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Journal Title
International Journal for Technology in Mathematics Education
Volume: 19(2)
Pages: 73-79
Peer Reviewed
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