2014 Fiscal Year Annual Research Report
これ迄の研究の総力を結集させたアミロイドーシスの早期診断・病態解析システムの開発
Project/Area Number |
24249036
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安東 由喜雄 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (20253742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 賢 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (20457592)
城野 博史 熊本大学, 医学部附属病院, 准教授 (40515483)
田崎 雅義 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 助教 (50613402)
植田 光晴 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (60452885)
大林 光念 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (90361899)
山下 太郎 熊本大学, 医学部附属病院, 教授 (90381003)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アミロイドーシス / マススペクトロメトリー / トランスサイレチン / ポリニューロパチー家族性アミロイド / ALアミロイドーシス / 遺伝子変異 / レーザーマイクロダイセクション / アミロイド原因蛋白質 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子診断、質量分析装置、組織診断法などを駆使した新たな迅速にして確実なアミロイドーシス診断法を確立して、これまで同定できなかったアミロイドーシスの診断、病態解析を行うとともにアミロイドーシス診療体制構築事業を作り、本邦のアミロイドーシスの診断・病態解析に大いに貢献した。主な成果は以下のとおりである。 ①高齢者の腸管の血管周囲にアミロイド沈着をきたし消化管出血の原因となりうる原因不明のアミロイドーシスの原因タンパク質がFibrin3であることを、レーザーマイクロ・ダイセクションとLC/ MS MSを組み合わせた方法で、新たに同定した。また本タンパク質は脳のアミロイド小体の主要構成タンパク質であることも明らかにした。 ②膝組織に沈着したアミロイドの約60%がTTRおよびApoAIであることが判明したが、40%は現在のところ原因不明で、現在なお上記方法で原因タンパク質の解析を行っている。 ③熊本県との共同作業で、「アミロイドーシス診断構築事業」を立ち上げたところ、3年間で1050例の各種アミロイドーシスの診断依頼を受けた。解析の結果、AL アミロイドーシスが4割を占め、トランスサイレチン(TTR)が原因となる老人性全身性アミロイドーシスおよびFAPは約3割を占めた。患者サンプルの遺伝学的解析により、世界初の遺伝子変異2例、国内初の遺伝子変異5例が明らかになり論文報告を行った。 ④FAPのモデル動物で現在組織にアミロイド沈着をきたすものはなかったが、TTR81-127のフラグメントを細胞に発現させると、細胞外にアミロイド沈着をきたすことが新たに明らかになった。現在、本フラグメントを発現させたtransgenic miceを作成中である。また、上記細胞による実験系を用いて、抗体治療や様々なアミロイド形成阻止が可能と考えられる低分子化合物のアミロイド阻害効果を検討中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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