2013 Fiscal Year Annual Research Report
海外連携による日本語学習者コーパスの構築-研究と構築の有機的な繋がりに基づいて-
Project/Area Number |
24251010
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Section | 海外学術 |
Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
迫田 久美子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 教授 (80284131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯 布由紀 上智大学, 言語教育研究センター, 准教授 (00508509)
野田 尚史 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 教授 (20144545)
田中 真理 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (20217079)
李 在鎬 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (20450695)
松見 法男 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40263652)
金田 智子 学習院大学, 文学部, 教授 (50304457)
大関 浩美 麗澤大学, 外国語学部, 准教授 (50401584)
岩立 志津夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (80137885)
奥野 由紀子 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (80361880)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 第二言語習得研究 / 日本語習得 / 日本語教育 / 学習者コーパス / 言語転移 / JSLとJFL / 自然習得 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
平成25年度は、平成24年度に策定した海外調査のグランドプランに従って、高等教育機関の日本語学習者に対するデータ収集のための調査を実施した。具体的な調査概要は、以下のとおりである。 (1)7ヵ国の異なった言語を母語(ロシア語、英語、ドイツ語、タイ語、インドネシア語、中国語、トルコ語)とする学習者の発話・作文のコーパス構築のためのデータ収集調査を10ヵ国・地域で実施し、473名のデータを収集した。(2)調査は各学習者に対し、対面調査とパソコンによる日本語能力検査の2部で構成され、前半1時間半、後半1時間半をかけて実施した。(3)日本からの調査実施者は、調査前に本調査のための事前研修を受け、機器の扱い方、日本語能力検査の進め方、また、インタビューやロールプレイの進め方について、対応に差がないよう、統一した対応となることを心がけた。(4)また、対面調査の終了後は、各学習者の発話に関するコメントおよび今後の日本語学習のアドバイスを書面で与えた。 さらに、既に収集したタイ・オーストリア・上海・オーストラリアの学習者データの一部を使って、同じタスクの話し言葉と書き言葉の習得傾向を分析し、国際シンポジウムのパネルディスカッションで成果を発表し、将来的には論文集としてまとめる方向で話を進めている。加えて、収集したデータの分析を進めるため、日本語学・社会言語学・第二言語習得研究などの多様な研究分野の研究者たちにより、学習者コーパス研究会を発足させ、それぞれの興味のあるテーマで研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、予定していた海外の調査地域10ヵ国・地域(ロシア、オーストリア、トルコ、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、インドネシア、イギリス、アメリカ)の全ての大学で調査を実施し、無事、日本語学習者の会話および作文データを収集することができた。さらに、3月には例年、海外で開催される「日本語実用言語学国際会議International Conference on Practical Linguistics of Japanese:ICPLJ」を日本で開催し、学習者コーパスに関するシンポジウムを企画し、本研究の一部のデータを分析し、その成果を発表した。また、収集したデータに基づき、多様な研究分野(日本語学、コーパス言語学、社会言語学、言語心理学、第二言語習得など)の有志の研究者によって、学習者コーパス研究会が発足し、勉強会が開始された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、調査予定である8ヵ国・地域(ベトナム、フランス、韓国高麗大、スペイン、ハンガリー、韓国東国大、中国湖南大、台湾台中科技大)での調査を実施する。調査内容は、平成25年度と同様、2部構成の対面調査とPC調査から構成され、前半1時間半、後半1時間半の時間を要する。さらに、平成26年度と27年度の2ヵ年で、国内の教室環境学習者(国内の日本語学校や大学で学んでいる日本語学習者)および自然環境学習者(国内で学校や指導をほとんど受けずに自然に日本語を学んでいる就労者や外国人花嫁など)を対象者として、同様の調査を実施する予定である。 また、収集したデータを学習者コーパスとして構築するための文字化作業にとりかかる。具体的には、検索システムの検討をふまえ、文字化のルールの作成、文字化作業の研修などを検討し、平成27年度終了時に、全データ(12の異なった言語を母語とする学習者のデータ)のうちの一部を一般公開することを目指す。
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[Journal Article] Developmental Sentence Scoring for Japanese (DSSJ)2013
Author(s)
Miyata, S., MacWhinney, B., Otomo, K., Sirai, H., Oshima-Takane, Y., Hirakawa, M., Shirai, Y., Sugiura, M., Itoh, K
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Journal Title
First Language
Volume: 33(2)
Pages: 200-216
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