2014 Fiscal Year Annual Research Report
英語を介した理工系高等教育の向上を支援するシステムの開発
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24300273
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
国吉 ニルソン 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30254577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 ジュディー津多江 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (30351787)
東條 加寿子 大阪女学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20258346)
林 洋子 大阪大学, 学内共同利用施設等, 助教 (90437377)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 科学教授法 / 科学教育 / 授業コーパス / 英語による教育 / discourse analysis |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度から開発を進めている OnCAL (The Online Corpus of Academic Lectures, http://www.oncal.sci.waseda.ac.jp) を平成26年度中も複数回にわたって改訂を行った.また,科学教育やEnglish for Specific Purposes (ESP), Content and Language Integrated Learning (CLIL) に関連した文献をさらに調査し,OnCALは研究のツールとして有効に活かすための工夫を施した. まず,ツールの開発を進めるためには①ユーザからの意見を収集するために OnCAL ホームページ上に「ContactUs」リンクを設け,書きやすいフォームにしてユーザが意見・要望を出しやすくした,②ユーザのニーズに応えるために,OnCAL のインターフェースを改善し,検索結果のソート機能を強化した,③国際学会(オーストラリア,スペイン)にて OnCAL における開発状況を報告し,使用を促しながら科学教育やCLILの研究者から意見・コメントをもらった,④理工系教員(英語悲母話者)を対象としたワークショップを開催し,直接意見・コメントをもらった. また,我々開発者自身も OnCAL をツールとして使用し,英語による pedagogy は教室にてどのように実現しているかを示す例として,linking ideas という pedagogical function を解析し,その結果を科学教育に関する学会で報告した.Linking ideas は,教員が授業中に新しい事項を説明するために前に行った授業で説明した内容を引用・復習するpedagogical function であり,その典型的な表現を特定した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
OnCAL開発を進める上で,ユーザの意見・コメント・要望を活かすことを重要視してきた.しかし,英語非母語話者教員を対象としたワークショップの開催が遅れ,平成26年度末にやっと実現した.また,日本人学生を対象とした OnCAL 使用法の説明,授業中の使用とその意見・コメント・要望を収集することは平成27年度に実施することになった. さらに,多数の pedagogical function はどのように教室にて実現されているかにおける解析も平成27年度に実施することになった. 計画が遅れた理由としてはまず検索結果のソート機能など,細かいところのプログラミング上の作業にかかった時間は想定した時間よりもかなり長かったこと.また,教員を対象としたワークショップ開催には開発者と教員のスケジュールミスマッチが生じたこと,学生が授業中に OnCAL を利用する時間は平成26年度の授業計画に十分に確保できなかったこともあった.
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Strategy for Future Research Activity |
まず,未だに検索結果のソート機能は十分ではなく,プログラミング上の作業を完成しなければならない. 平成26年度に確保できなかった,授業中の日本人学生が OnCAL を利用する時間を設ける.学生の反応,OnCAL の効果,学生の意見・コメント・要望を収集する. 多数の pedagogical function における詳細な解析を行う.それぞれの pedagogical function はどのように実現されているかを解析し,それぞれの典型的表現を特定する.解析結果を国際学会等で報告する. 授業中や国際学会にて収集するコメント・意見・要望を開発にさらに活かし,OnCAL 開発を完成させる.
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Causes of Carryover |
平成26年度中に計画をしていた開発内容の実施が遅れ,平成27年度への繰り越しを申請した.平成27年度にソート機能の充実化,開発の完成を目指す.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.ソート機能を充実化するための開発費用 2.コーパス解析のためのデータ記憶媒体等の消耗品購入 3.国際学会での研究成果報告をするための海外出張費
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Research Products
(5 results)