2013 Fiscal Year Annual Research Report
情報メディアの新展開をふまえた情報倫理教育のコンテンツと学習に関する総合的研究
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24300277
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡部 成玄 北海道大学, -, 名誉教授 (70169134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布施 泉 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70271806)
村田 育也 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80322866)
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
中村 純 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (30130876)
深田 昭三 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50228863)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)
山之上 卓 鹿児島大学, 学術情報基盤センター, 教授 (00191370)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 情報倫理教育 / ソーシャルメディア / モバイル / ビデオ教材 / ケーススタディ |
Research Abstract |
本研究の目的は,スマートフォン等の情報通信メディアが急速に普及し、ソーシャルメディアが社会的影響力を増大させてきている社会状況をふまえ,高等教育における情報倫理教育に関し,グローバル化の中で,国際協力のもと,学習者の学習・発達段階とその評価の指標を定め,学習者及び学習者集団に応じた情報倫理教育の学習・教育方法とこれに必要なコンテンツ、ならびに学習プログラムを設計・開発し、学習効果について比較・分析することにある。研究計画に従い,教材開発及び学習評価等を進めた。大学生に対する情報倫理に関する知識・技術・意識・行動の調査をもとに,学習者の知識・技術の取得状況と意識・行動に関する判断と理由付けとの関連性を分析し,論文としてまとめた。日常的倫理意識は情報倫理に強い影響を与えること,実用的なメディア利用が多い人は情報倫理判断・行動が倫理的であることなどが明らかになった。これらの結果をふまえ,さらに,大学生と親の世代を対象に,情報倫理教育教材とその学習効果について調査,比較・分析を進めた。学習プログラム及び学習評価に関し,大学における一般教育としての情報教育について調査を進めるとともに,情報倫理教育のルーブリック査定について検討を進めた。教材については,とくに,マンガ・絵本教材を出発点とする教材の開発についても検討を行い,マンガ及びシナリオライターの専門家から専門的知識の提供を受け,教材開発を進めた。研究協力者の韓国高麗大学の李教授等の協力を得,また,中国東北師範大学等の先生方の協力を得て,教材の国際化及び教育・学習の国際比較を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に従い,情報倫理教材の設計・開発を進め,大学生等を対象とした情報倫理意識・知識調査・分析を進め,教育・学習方法及び学習効果評価等について調査・分析を進めている。韓国及び中国の研究者との連携・協力のもと,教材の国際化を進め,情報倫理意識・知識及び情報倫理教育の学習効果の調査も進めた。成果の一部は,論文及び学会等で報告した。現在,最終報告に向け,開発,調査・分析,研究等を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い,情報倫理教育の教材コンテンツ及び学習プログラムの開発を一層進め,これを実践的に適用・評価し,教材コンテンツ及び学習プログラムの見直しを行う。情報倫理に関する知識・意識等の調査をさらに進め,教材コンテンツを利用し,学習評価の検討を進める。また,多言語化を一層進め,国際協力のもと,国際調査・比較を進める。 本研究の研究者は,これまで,10年余にわたって,全国の大学で利用され,国際的に高く評価されている情報倫理ビデオ教材(大学ICT推進協議会提供)の製作に関わり,開発された教材は,本研究においても利用している。同様に,本研究の成果が,国内に限らず,これからの情報倫理教材の開発と情報倫理教育の発展に寄与できるよう,本研究において開発した教材コンテンツ及び学習評価基準等のオープン化を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究の研究者は,大学ICT推進協議会が提供している情報倫理ビデオ教材の製作に関わっており,より効果的に教材開発を行うために,大学ICT推進協議会での教材製作の進捗状況に合わせ,ビデオ教材を中心とする一部教材の開発を26年度に行うこととした。 ビデオ教材を26年度前半に開発することを目標に準備を進めている。
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Research Products
(9 results)