2012 Fiscal Year Annual Research Report
主張と関連情報の可視化と比較吟味に基づく合意創成型議論スキルの指導方法の開発
Project/Area Number |
24300286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
舟生 日出男 創価大学, 教育学部, 准教授 (20344830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 浩 放送大学, 教育支援センター, 教授 (80332146)
鈴木 栄幸 茨城大学, 人文学部, 教授 (20323199)
久保田 善彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (90432103)
望月 俊男 専修大学, ネットワーク情報学部, 准教授 (50379468)
狩野 紀子 拓殖大学, 外国語学部, 准教授 (40350574)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 合意創成 / 議論スキル / 可視化 / 比較・吟味 / 指導方法 / 学習支援システム |
Research Abstract |
本研究の目的は、合意困難な議論において、必要な情報を十分に揃えた上で可視化し、それらを詳細に比較・吟味することを通して、合意を創り出す「合意創成型議論スキル」を明らかにし、指導方法を開発することである。今年度の実施計画に掲げた6項目と、その成果を以下に示す。 1.合意創成型議論のモデル化:大学生を対象とした実験を実施して、合意創成に至る議論過程について検討を行った。主張と関連情報を表出して可視化する過程と、それらを詳細に比較吟味し、わずかな一致点や類似点を見出す過程から、合意創成型議論モデルと議論の題材のプロトタイプを開発した。 2.議論スキル指導方法の開発:上記の実験に加え、中学生を対象とした授業実践を通して、議論スキル指導における足場掛けの方法を定めた。 3.技術調査:開発言語やOS、自然言語処理技術、入力用のデバイスなどについて検討するとともに、昨今のコンピュータ環境を考慮して、タブレット端末(iPad)を中心としたシステム開発とすることを決定した。 4.可視化機能の開発:主張内容や関連情報を表出・可視化するための支援システムのデザインを行うとともに、入力インターフェースのプロトタイプを開発した。 5.異同類似比較機能の開発:表出された情報の比較吟味を支援するために、情報を自動的・対話的に整理・分類するとともに、一致点や類似点を学習者に提示する機能のデザインと実装を目指したが、検討の段階にとどまった。 6.関連カリキュラムの調査・関連教材の調査:議論スキルの訓練、指導に関するカリキュラムについて幅広く調査し、枠組みや教材などを応用可能なものを選定することを目指したが、未だ、作業を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の目的に関連して、研究実施計画に掲げた6項目の内、1.~4.の4項目については、概ね達成できたが、「5.異同類似比較機能の開発」と「6.関連カリキュラムの調査・関連教材の調査」の2項目については未だ達成できていない。この点を踏まえて、達成度を「(3)やや遅れている。」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に達成できなかった「5.異同類似比較機能の開発」と「6.関連カリキュラムの調査・関連教材の調査」の2項目の達成を目指しつつ、議論スキル指導方法の評価改善や、システムの開発・評価・改善、カリキュラム・教材の開発を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記の2項目について、当初の計画よりも大幅に作業が滞ったため、謝金の執行が進まず繰り越しが生じた。次年度は、これら2項目の達成に重点を置き、計画を遂行する。
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Research Products
(1 results)