2013 Fiscal Year Annual Research Report
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24300326
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Research Institution | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
田中 伸幸 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 部長 (60280872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (40509262)
山口 壹範 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (80373215)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 癌 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
癌の発生と悪性化に密接に関連する「小胞輸送(ユビキチン依存性小胞輸送系:ESCRT)」の生物学的意義と分子機構の解明を目的として、①遺伝子改変マウスを用いた解析により、ESCRTによる受容体制御の異常が発癌と悪性化を誘導するか?を検討する。また、②細胞株を用いた検討により、炎症やオートファジーに異常を来たし発癌を誘導するか?を調べる。さらに、③炎症の遷延化によって発がんに導くか?を検討する。ESCRT輸送系を介した発がんと悪性化形質制御の解明を行い、④輸送標的を同定することにより、新規癌治療と予防法開発のための基盤となるデータを収集することを目的とする。 平成25年度は以下の実績を得た。①「ESCRT欠損マウスを用いた発癌モデル」Hrs肺癌モデルとして、条件付きHrs欠損マウスをLSL-KrasG12Dマウス、SPC-TetOマウス、rTTAマウスと交配し4種交配による個体作成を試みているが、今のところ4種全て陽性の個体は得られていない。交配を継続するが、念のため次年度はアデノウイルスによるCre発現系を同時に試みる。この方法により、次年度は肺癌発生が確実に得て解析を行う予定である。②「ESCRT標的タンパクの同定」頭頸部癌組織を精製し、VPS35を同定した。今後VPS35が輸送するタンパク質を同定しESCRTとの関連を解析する予定である。③「輸送系に会合する脱ユビキチン化酵素による発がん解析」ESCRTに会合するAMSH-LPについて、発がんにおける役割を解析した。AMSH-LP欠損マウスは正常に生まれ、特に明らかな症状を認めないことから、p53ヘテロ欠損マウスと交配し長期間経過観察を行った。その結果、生後18ヶ月以内において生存率に大きな差異はなかったが、欠損マウスの発がん率は高い傾向が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Hrsマウスを用いた発がん解析ついては4種交配であるため個体作成にいたっていないが、AMSH-LPマウスの解析は予想以上に順調に進んでいる。蛋白精製についても順調であり、概ね順調な進展である。
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Strategy for Future Research Activity |
4種のマウス交配については、アデノウイルスによるCre発現系を採用することで、確実に発がんする方法を選択する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定している4種マウス交配による個体作成が遅延したため。 アデノウイルスCreを購入し、新たな解析を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] CD271 defines a stem cell-like population in hypopharyngeal cancer.2014
Author(s)
Imai T, Tamai K, Oizumi S, Oyama K, Yamaguchi K, Sato I, Satoh K, Matsuura K, Saijo S, Sugamura K, Tanaka N.
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Journal Title
PloS ONE
Volume: 8
Pages: e62002
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Hepatocyte growth factor regulated tyrosine kinase substrate in the peripheral development and function of B-cells.2014
Author(s)
Nagata T, Murata K, Murata R, Sun SL, Saito Y, Yamaga S, Tanaka N, Tamai K, Moriya K, Kasai N, Sugamura K, Ishii N.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 443
Pages: 351,356
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Enhanced expression of long non-coding RNA HOTAIR is associated with the development of gastric cancer.2014
Author(s)
Endo H, Shiroki T, Nakagawa T, Yokoyama M, Tamai K, Yamanami H, Fujiya T, Sato I, Yamaguchi K, Tanaka N, Iijima K, Shimosegawa T, Sugamura K, Satoh K.
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Journal Title
PloS ONE
Volume: 8
Pages: e77070
DOI
Peer Reviewed
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