2015 Fiscal Year Annual Research Report
巨大災害からの復興期における食品の安全・安心保証に必要な情報の抽出と評価
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24310134
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松岡 延浩 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (80212215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間野 正美 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (10391210)
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究セン, 教授 (30201495)
石田 貴士 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (30623467)
小林 達明 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (40178322)
松村 伸二 香川大学, 農学部, 准教授 (60165868)
松田 友義 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (70159151)
栗原 伸一 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (80292671)
丸山 敦史 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (90292672)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 食の安心 / 食の安全 / トレーサビリティ / 花き |
Outline of Annual Research Achievements |
一昨年度に雪害によって対象農家の圃場および施設に設置したトレーサビリティシステムが損傷を受けたため,本年度はそれらシステムの補修を行い,可搬型トレーサビリティシステムの利用方法の改良を行った。特に,一昨年度明らかになりながら,雪害によって最終的な結果を確認できなかった,花き生産者の農業情報の利用を検証した。 市場に対する原発事故の影響の解明が望まれている花きであるが,そもそも非食用農作物については,内部被曝の恐れがないとされ,これまで出荷制限や放射能検査の対象には指定されてこなかった。そのため,多くの研究者も買い控えの対象となることを想定しておらず,本格的な調査は実施されてこなかった経緯があった。 その結果,野菜などに比べれば少ないものの,花きについても福島県産を買い控えたいと考えている消費者が存在することが判明した。一方,生花店においても,それ(消費者が避けること)を懸念して,福島県産を取り扱っていない可能性があることがわかった。 そして,こうした消費者による買い控えや生花店による仕入れ控えを解決するための対策についても検討した結果,すでに食品で実施されている放射能検査や生産履歴システムの導入が有効であることが確認された。 現在,福島県産花きにおいて,こうした問題が顕在化していないのは,単に産地を表示している生花店自体が少ないためである.しかし,近年は花きにおいても産地表示を促進しようという動きが業界全体で活発化している。そして,これまで避難していた福島県の花き農家の帰還も始まった。今年度得られた知見は,福島県の現役花き農家にとってだけでなく,非食用農作物を生産していた帰還農家が営農再開の判断を下す場面や,行政がとるべき対策を検討する場面でも極めて有用な情報となる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)