2012 Fiscal Year Annual Research Report
移民とその故郷:非同化適応戦略とトランスナショナリズム表象
Project/Area Number |
24310178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 均 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50154844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 茂 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 教授 (10162950)
西崎 文子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60237691)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移民 / トランスナショナル / 在日韓国朝鮮人 / ヒスパニック / ユダヤ人 / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
(1)シンポジウム・研究会の実施 (a)シンポジウム(主宰1、参与1):2012年12月16日に東京大学大学院グローバル地域研究機構(IAGS)/アメリカ太平洋地域研究センター(CPAS)との共催でシンポジウム形式の研究会「国際移民と「故郷」」を実施した。佐原彩子(青山女子短期大学非常勤講師)、渡邊暁(山梨大学准教授)両氏からアメリカ合衆国におけるベトナム系およびメキシコ系移住者の故郷との絆について報告を受け、討論を行って最先端の研究状況について理解を共有した。2012年10月21日、同大学院総合文化研究科地域文化研究専攻シンポジウム『移動とネットワークから地域文化研究を考える』に、研究代表者高橋と連携研究者遠藤が企画段階から参与しコメンテーターをつとめた。アッシリア現代アラム語(シリア語)話者ディアスポラ、華人のある一家門が維持し続けている環太平洋ネットワーク、西アフリカのムスリム知識人の国境を越えるネットワークについて報告があり、意見交換を行った。 (b)定例研究会3回を行い、最先端の研究状況を確認するとともに、シンポジウム・現地調査の成果を共有した。 (2)海外予備調査 (a)中米・メキシコ:2012年7月26日~8月6日に研究代表者高橋をホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラ、メキシコに派遣した。中米からアメリカ合衆国への移民の移動経路を実際に陸上交通手段で辿り、現地事情・国境管理などの実地調査・資料収集を行った。 (b)アメリカ合衆国:2012年12月28日~2013年1月5日および同3月7~10日に連携研究者遠藤をマサチューセッツ州ケンブリッジおよびニューヨーク州ニューヨークに派遣し、次年度以降の研究展開に関する打ち合わせおよび資料収集を行った。 (3)資料収集国際移民のトランスナショナリズム・ホスト社会との関係に関する書籍資料を収集し、上記アメリカ太平洋地域研究センター等に収蔵・保管し、学外者も有効利用できる体制を作った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題初年度でシンポジウム主宰一回、参与一回、海外調査三回と順調に実施計画を消化し、移民のトランスナショナリズムについて研究分野を異にするメンバーの共通認識を深め、その過程で在米韓国人が基幹事例に加わるなど研究課題に新展開が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
基本線では実施計画の通り研究会・海外調査・資料の収集整理を進めていく。課題初年度中に新しい基幹事例として浮かびあがった在米韓国人については、時を同じくして日本国内で顕在化した排外主義的な動きとの関連で集中的に調査する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度にはメンバー複数が本務校の重職に就くなどの事情で予定していた海外調査を先送りせざるを得なくなった。次年度には先送り分をメンバー間で分担するなどして必ず実施する予定である。 艇
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Research Products
(24 results)