2013 Fiscal Year Annual Research Report
移民とその故郷:非同化適応戦略とトランスナショナリズム表象
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24310178
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 均 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (50154844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 茂 東京外国語大学, その他部局等, 教授 (10162950)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移民 / トランスナショナル / 在日韓国朝鮮人 / ヒスパニック / ユダヤ人 / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
(1)シンボジウム・研究会の実施 (a)シンポジウム(共催2回):2013年6月29日に東京大学大学院地域文化研究専攻とシンポジウム『地域とニューカマー 対面・相剋・共生』を共催し、連携研究者西崎がパネラーをつとめた。同年12月7日に蘭信三編著『帝国以後の人の移動』(連携研究者外村が分担執筆)の合評会をシンポジウム形式で実施し、研究代表者高橋が報告、連携研究者遠藤が司会をつとめ、海外から李昌益氏(済州大学在日済州人センター長)を招聘した。 (b)セミナー(共催2回):別科研との共催で、東京大学アメリカ太平洋地域研究センター主催のセミナーにEdward J.W. Park氏 (ロヨラメリーマウント大学教授)を招聘し、中・韓系移住者に関する米国メディアの言説をめぐる基調報告を受けて討論を行った。 (c)定例研究会3回を行い、最先端の研究状況を確認するとともに、シンポジウム・現地調査の成果を共有した。 (2)海外調査 (a)コロンビア・ベネズエラ:2013年7月26日~8月4日に研究代表者高橋をコロンビア西部に派遣して移民送出地の現状を調査し、同じく10月15日~11月15日に石橋純をベネズエラのカラカスに派遣してレバノン・シリア系移民の現状を調査した。(b)済州島:2014年3月16日~18日、連携研究者増田、遠藤、外村、西崎ほか三名で、戦前戦後の在日韓国・朝鮮人の送出地として重要な済州島に派遣し「四・三事件(1948年)」前後の事情に関し、史跡調査と現地研究者との研究連絡を実施した。(c)研究連絡:連携研究者森山、西崎、木村秀雄をそれぞれパリ、北京、サンパウロに派遣して研究連絡を実施した。 (3)資料収集 国際移民のトランスナショナリズム・ホスト社会との関係に関する書籍資料を収集し、上記アメリカ太平洋地域研究センター等に、学外者も有効利用できる形態で収蔵・保管した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題初年度でシンボジウム主催一回、海外調査三回、二年度で共催二回、海外調査三回と順調に実施計画を消化し、移民のトランスナショナリズムについて研究分野を異にするメンバーの共通認識を深め、その過程で浮かび上がった済州島で共同調査を実施するなど研究課題に新展開が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
基本線では実施計画の通り研究会・海外調査・資料の収集整理を進めていく。課題初年次および二年次に新しい基幹事例として浮かびあがった在米韓国人については、時を同じくして日本国内で顕在化した排外主義的な動きとの関連で集中的に調査する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度にはメンバー複数が本務校の重職に就くなどの事情で予定していた海外調査を先送りせざるを得なくなった。 次年度には先送り分をメンバー間で分担するなどして必ず実施する予定である。
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Research Products
(19 results)