2015 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化した世界における哲学的「人権」概念の研究
Project/Area Number |
24320007
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
御子柴 善之 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20339625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 俊郎 上智大学, 文学部, 教授 (00339574)
舟場 保之 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (20379217)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人権 / カント / 世界市民 / グローバル化 / 法と道徳 / 人間の尊厳 / 国際研究者交流、ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究活動の中心は、2015年9月9日にドイツ連邦共和国のボン(早稲田大学ボン・オフィス)で、同年9月11日にエッセン(デュースブルク=エッセン大学)で開催した第9回日独倫理学コロキウムである。またそのために、計画どおり、準備会を一回、次年度への準備会を二回、早稲田大学で開催した。両日は「道徳、法、政治の関係―カントを起点として考える」という共通テーマを設定し、9日は「I・カントの良心論前史」、「人権への権利」、「カントと改革の問題」、「カント法哲学における共生の問題」、「道徳的な道具化禁止とその環境倫理的意義」、「『社会において人間以上であると感じる』とはどういうことか」、「カントの世界市民的体制という理念における道徳、法、政治の関係」というテーマで研究発表が行われた。また、11日は「教養哲学としてのフィヒテ哲学」、「実地の法学としての政治と理論的な政治としての道徳」、「偶然性と理性の法則」というテーマで、一般公開のかたちで研究発表が行われた。 研究発表者が10名(日本人5、ドイツ人5)であったこと、また開催日が二日に渡ったことは、本コロキウムの9回目で実現した国際交流上の成果である。議論は、カントの法哲学・政治哲学が道徳とどのような関係にあるかという問題を中心として展開され、その関係を切断して考える研究者の論理と、その関係を維持して考える研究者の論理とが明らかになった。これは、グローバル化した世界の人権状況に、政治と道徳がどのように対峙すべきかを浮き彫りにするものでもある。コロキウム開催時にドイツでは連日、シリア難民を受け入れており、発表者の議論を真摯なものにした。今回のコロキウムの成果は、まずドイツ語の資料集として作成され、配布された。また、成果を日本語の単行本にすべく、すでにすべての原稿を集め、現在、出版機関と交渉中である(2016年度中に刊行予定)。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
webページを更新するソフトが不調のゆえに、コロキウムの最新情報がアップできていない。
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Research Products
(13 results)