2012 Fiscal Year Annual Research Report
音声認識技術を取り入れた日本語発音自学システムの作成と試用
Project/Area Number |
24320091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松崎 寛 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10250648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑佐 由紀子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (40457271)
今井 新悟 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50346582)
古川 雅子 筑波大学, 留学生センター, 研究員 (20617287)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 音声学 / 外国語 / 音声認識 / 教育工学 / 教育学 |
Research Abstract |
平成24年度前半は、23年度までの基盤研究(B)「音声認識技術を取り入れた日本語発音自学システムの開発」(課題ID 09004900)で開発したソフトに「韻律一発変換ボタン」「高さ調節スライダー」等の新たな機能を加えたものを試用し、その成果を、日本語教育国際研究大会で発表した。このプロソディ調整ツールは、市販の音声認識エンジンを使用して業者に開発させたものだが、ここに更なる改良を加えるには、技術的な問題や、継続的なライセンス料が生じることなどがわかった。最終的にWEB上で無料公開を行うためには、同等の機能を持つCALL教材をオープンソースのフリーソフトを活用して作成し、常に改良を加えていける体制を整える必要がある。 そこで、平成24年度後半は、ひとまず下記の機能を備えたWEBシステムのひな形を完成させた。 (1)学習者による文読み上げ音声の韻律を「プロソディグラフ(高さ・長さを音符のように示した視覚教材)」で示す (2)学習者の誤った韻律を、モデル音の韻律と合成して正しく補正し、学習者に聞かせる (1)の基本周波数推定プログラムには「DIO」を、(2)の韻律補正には「WORLD」を使用した(森勢将雅氏開発のフリーソフトhttp://www.slp.is.ritsumei.ac.jp/~morise/world/)が、基本周波数推定や、音声合成のコア部分に手をつけることは困難を極め、現状、学習者の最適な発音を誘導するプロソディグラフの描画方法や、録音時のノイズへの対応策などに難がある状態である。次年度以後、筑波大学内外の、音声認識・音声合成専門の研究者がいる研究室を訪問し、専門的見地からのアドバイスを受けるとともに、開発に携わる複数の研究協力者の確保を行い、展開していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度までの基盤研究(B)「音声認識技術を取り入れた日本語発音自学システムの開発」(課題ID09004900)で開発を行ったソフトは、市販の音声認識エンジンを使用して業者に開発させたものだが、前業者を含め複数の業者と折衝した結果、改変が難しく、また、使用に継続的なライセンス料が生じることなどがわかったため、オープンソースのフリーソフトを活用して常に改良を加えていけるCALL教材を作成する方法を模索中である。
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Strategy for Future Research Activity |
筑波大学内外の、音声認識・音声合成専門の研究室を訪問し、専門的なアドバイスを受けるとともに、開発に携わる複数の研究協力者の確保を行い、音声認識エンジンおよびプロソディ調整ツールの開発を展開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上述のような研究計画の変更に伴い、初年度の開発費用の一部を次年度に回し、音声認識・音声合成開発に係る筑波大学内外の専門家への謝金、旅費、物品費等に活用する予定である。
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Research Products
(3 results)