2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24320116
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
岸本 美緒 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (80126135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 徹 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (00199952)
山本 秀行 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 名誉教授 (10011347)
西澤 奈津子(古瀬奈津子) お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (20164551)
篠原 琢 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20251564)
新井 由紀夫 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (30193056)
藤原 重雄 東京大学, 史料編纂所, 助教 (40313192)
安成 英樹 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (60239770)
神田 由築 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (60320925)
小風 秀雅 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (90126053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 比較史 / 身分 / ジェンダー / エスニシティ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、全体の研究会としては、以下のごとく2回開催した。 平成26年5月21日 神田由築「近世芸能興業における上下感覚」 同12月10日 上野未央「ロンドン入市式における市民たちの序列意識」、佐々井真知「中世後期ロンドンの同業ギルドにおける上下感覚」 神田報告は、大坂における芸能関係の番付から、座元・役者それぞれに関するランク付けのあり方を考察するとともに、地方での興行において、他地域から来演する役者等がどのように評価・序列づけされているかを検討した。上野・佐々井報告は、関連する研究を行っている若手研究者に報告を依頼したものである。上野報告は、近世ロンドンにおける国王の入市式の儀礼にあらわれる諸団体の序列づけやそれをめぐる諸問題を検討した。佐々井報告は、中世ロンドンの同業ギルドの上下のランクがどのような基準との関係で形成されてくるのかを論じた。いずれの報告も、上下感覚をめぐる新鮮な切り口からの具体的な考察であり、活発な討論が行われた。 そのほか、平成26年度は、次年度の成果のまとめにむけて、比較の視座から検討を行うための、個別の打ち合わせを随時行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
報告者1名ずつで行う予定であった研究会を、内容の関連性からまとめて行ったこともあり、研究会の開催回数が若干少なかったが、進展状況には特に問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は最終年度に当たるため、研究成果を具体的な形としてまとめることを課題とする。この間の研究会および個別の打ち合わせを通じて、(1)近代国家形成期のエスニシティと上下感覚、(2)書簡における呼称などの儀礼的書式の形成と展開、(3)芸能における上下感覚、などの具体的テーマが絞られてきたことをふまえ、3~4回の研究会を通じて比較史的な分析を練り上げ、論文を執筆する。同時に、各自の研究テーマについて研究を進め、関連の論文を発表するほか、国内・国外の学会で比較史の方法的視座を明確化した報告を行う。
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Causes of Carryover |
調査の予定が大学業務などにより変更となったため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に調査を行えなかった分については、平成27年度に調査を行う予定である。
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Research Products
(20 results)