2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24320129
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
栄原 永遠男 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 客員教授 (80102979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 真司 京都大学, 大学院文学研究科, 教授 (00212308)
佐藤 信 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 教授 (80132744)
吉川 聡 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, 歴史研究室長 (60321626)
遠藤 基郎 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (40251475)
永村 眞 日本女子大学, 文学部, 教授 (40107470)
久野 修義 岡山大学, 大学院社会文化科学研究科, 教授 (20144305)
山岸 常人 京都大学, 大学院工学(系)研究科(研究院), 教授 (00142018)
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, 学芸部, 研究員 (10623556)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 東大寺 / 東大寺要録 / 二月堂仏餉屋 / 本文校訂 |
Research Abstract |
1.本科研では、『東大寺要録』(以下、要録)の注釈書の作成を遠い目標として設定している。これを実現するためには、その前提として、東大寺の古代・中世の研究水準をさらに高める必要がある。このため、三か月に1回(土日2日間)のペースで「東大寺要録研究会」を開催し、研究分担者・研究協力者を中心に各分野の第一線の研究者に報告していただいている。平成25年度は4回開催し、合計21本の報告をしていただいた。 2.東大寺二月堂仏餉屋の下層遺構から出土した遺物は、東大寺の成立を考える上でもっとも基礎的な史料群である。しかし、発掘調査からかなり時間が経過し、この間の考古学研究の進展には目覚ましいものがある。そこで、現段階で再度遺物の検討を行うために、研究会を立ち上げ、合計9名の研究者に参加を依頼した。これまでに東大寺ミュージアム収蔵庫において、研究会・検討会を4回開催した。 3.要録の注釈書作成の前提として、本文の校訂作業が不可欠である。合計11名の専門家(研究分担者と研究協力者)で校訂作業グループを編成し、昨年度カラー写真撮影しプリンタ打ち出しを行った東大寺図書館本と醍醐寺本を十分に活用しながら、月1回のペースで研究会を開いている。平成25年度には11回開催した。 4.東大寺研究文献データベースの入力を進めた。大阪市立大学学術情報センター所蔵分については、ほぼ入力を終わった。平成26年度は、東大寺図書館所蔵図書の入力を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
三か月に1回(2日間)の東大寺要録研究会は予定どおり4回開催し、各分野の第一線の研究者に合計21本の報告をしていただいた。この点では、研究水準を引きあげることができたと判断する。つぎに東大寺二月堂仏餉屋下層遺構の出土遺物の研究会・検討会は9名の研究者の参加で4回開催した。その成果は今年度の東大寺要録研究会で報告してもらう予定である。要録の本文校訂作業は平成25年度に11回開催した。この回数自体は予定どおりであるが、難解な文献であるため、進展のスピードをあげる必要がある。注釈作業支援のためのデータベースの作成が遅れ気味である。研究文献データベースの入力は、作業自体はほほ予定どおり進められたが、文献数が膨大すぎるため、対応策を検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
1.東大寺要録研究会は、予定どおり4回開催する。 2.校訂のための研究会も、月1回のペースを基本として開催する。 3.二月堂仏餉屋の遺物の検討会・研究会を数回開催し、中間報告を東大寺要録研究会で行っていただく。 4.東大寺研究文献データベースのための入力を進める。 5.注釈作業支援データベースの作成を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.4回開催した東大寺要録研究会および11回開催した東大寺要録校訂会への出席率が、遠方の研究分担者および研究協力者について、予想を下まわったため。2.東大寺の協力で会場費を負担する必要がなかったため。3.注釈作業支援のためのデータベース作成を無償で御協力いただけることになったため。4.文献目録の作成が一段落したのにともない作業をペースダウンしたため。 1.東大寺要録研究会および東大寺要録校訂会への出席率の向上を目指す。 2.文献目録の作成をベースアップさせる。
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Research Products
(42 results)