2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24320161
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
森下 章司 大手前大学, 総合文化学部, 教授 (00210162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 暁芬 東亜大学, 人間科学部, 教授 (20330722)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 五斗米道 / 道教 / 銅鏡 / 三段式神仙鏡 / 漢代の信仰 / 太平道 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年8月25日~8月30日の日程で、研究分担者黄曉芬とともに、第3回目の四川調査を実施した。研究協力者の霍巍氏の協力のもと、成都の諸遺跡、三台県の崖墓、三星堆遺跡などを見学でき、多くの知見を得た。とくに三台県の崖墓では、独特の図像表現を実物調査することができた。 調査と並行して進めた検討過程において、華西系鏡群の図像に関する新たな解釈に気付いた。ひとつは黄帝と玄女の像であり、文献に記載された物語と、画文帯対置式神獣鏡の図像表現がよく符合する。新しい図像解釈であり、これによって神獣鏡の成立と展開において四川の鏡群の果たした役割の重要性を改めて認識できる。廣漢系の神獣鏡と三段式神仙鏡の図像が合成や組み換えられることにより、徐州の画文帯同向式神獣鏡、江南の画文帯対置式神獣鏡ほかの新たな形式の神獣鏡類が誕生してゆく過程を復元できる。単に銅鏡生産の動向にとどまらず、そうした図像を採用した信仰の広がりを反映するものと考える。 またこれまでに蓄積した漢代四川の図像資料の類例を求めてゆくうちに、山東の図像と四川の図像との強い関係性を認識した。山東で成立・変化した図像が、他地域では四川にのみ継承されている例がいくつかある。 上の2点は後漢後半期における山東と四川との信仰の強いつながりを示しており、この時期に勃興した太平道と本研究テーマである五斗米道との関係性の存在に関して新たな視野を開くものである。 8月以降、これまでの調査と研究結果を整理し、研究成果報告書の作成に入った。華西系鏡群の研究、四川の図像の分析、四川の墓葬の研究を柱として、執筆を進めた。 2016年1月に入稿し、3月に『五斗米道の成立・展開・信仰内容の考古学的研究』研究成果報告書を発刊した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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