2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大澤 裕 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (60194130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 正仁 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (30009831)
酒巻 匡 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (50143350)
田中 開 法政大学, 法学部, 教授 (10188328)
川出 敏裕 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (80214592)
佐藤 隆之 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30242069)
池田 公博 神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (70302643)
笹倉 宏紀 慶應義塾大学, 法務研究科, 准教授 (00313057)
稲谷 龍彦 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40511986)
成瀬 剛 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (90466730)
大谷 祐毅 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 助教 (80707498)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 通信傍受 / 司法取引 / 刑事免責 / 隠密捜査 / 有罪答弁 |
Research Abstract |
研究の2年目にあたる本年度は,主として,以下の2つの点を柱として研究計画を実施した。 第1に,新たな証拠収集手段が,取調べが真相解明にはたしている機能を,どのように,どの程度代替しうるのかを検証するために,既にそれらの制度が導入されている諸外国のうち,フランスとイギリスにつき,現地調査を実施した。これには,研究代表者及び研究分担者全員が参加した。まず,フランスでは,パリ大審裁判所で組織犯罪を担当する公判部の判事,同じくパリ大審裁判所のCRPCの担当判事,組織犯罪を担当する予審判事,さらに,CRPC担当の検察官,検事総長及び司法省の立法担当者を,それぞれ訪問し,実際の事件処理につき説明を受けるとともに,新たな証拠獲得手段につき,質疑応答を行った。続いて,イギリスでは,サザーク刑事法院において,ビデオリンクによる被告人質問の状況と,金融機関に対する取引情報の提出命令手続を傍聴し,担当の裁判官と意見交換を行ったほか,Serious Fraud Office及び6KBW法律事務所を訪問し,それぞれにおいて,イギリスにおける企業犯罪に係る捜査手法と弁護活動の実態につき,聞き取り調査を行った。 第2に,適宜に研究会を開催し,法制審議会の新時代の刑事司法制度特別部会における議論を検討した。同部会では,作業分科会での議論を踏まえて,たたき台となる制度概要案が示されており,それに委員,幹事として参加している研究分担者(井上,酒巻,川出)からの報告を踏まえて,その内容と今後の方向性について議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
諸外国の現地調査と法制審議会特別部会における議論状況の検討により,問題点の洗い出しと,最終年度である来年度における立法提言に向けた基礎作業はおおむね完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,本研究の最終年度にあたるため,法制審議会特別部会での議論状況を踏まえつつ,具体的な立法提言を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
注文した書籍の納入が間に合わなかったため。 発注済みの書籍の購入に充てる。
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Research Products
(5 results)