2014 Fiscal Year Annual Research Report
インドの大国化戦略-安全保障、エネルギー外交、在外インド人の観点から
Project/Area Number |
24330054
|
Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
広瀬 崇子 専修大学, 法学部, 教授 (20119431)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 将之 神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (00365694)
横尾 健 一般財団法人電力中央研究所, その他部局等, その他 (40371372)
伊藤 融 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (50403465)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | インド / エネルギー問題 / 電力 / 安全保障 / グジャラート / 国際研究者交流 インド |
Outline of Annual Research Achievements |
H25年度に引き続き、インドの電力問題について研究を進めた。一方で中央政府の政策、全国レベルの改革の進捗状況、他方でグジャラート州、パンジャーブ州、アーンドラ・プラデーシュ州、デリー準州、オリッサ州、シッキム州、ヒマーチャル・プラデーシュ州などを選んで、それぞれの州の電力改革状況、その政治的要因などを比較検討した。 また、発電、送電、配電の実態調査を精力的に行った。インド火力発電公社(NTPC)の本部で聞き取り調査を行い、NTPCが建設、運営を行っているシマドラ発電所を視察、東芝がタミル・ナードゥ州に建設したタービン工場の現場を訪れ、関係者への聞き取り調査を行った他、東芝工場建設に携わったタタ・コンサルタント会社でも聞き取り調査を行った。その他、再生可能エネルギーの発電事業に携わっているボルーカ電力会社(Bhoruka Power Corporation Limited)での聞き取りなど広範囲な現地調査を行った。さらに水力発電ではパンジャーブ州のミニ水力発電ではPEDA(パンジャーブ・エネルギー開発公社)の案内で現場を視察、パンジャーブ州の電力規制委員会でも聞き取り調査を行った。 こうした現地調査で取得した資料などを基に、現在執筆計画を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H25年度に電力改革に絞った研究計画の練り直しを行ったが、H26年度はその計画に沿って、あるいはその計画以上に現地調査などを通じて研究は進展した。各州の事情が大きく異なることも実感できた。研究グループの中での担当分野も決定し、年4回の研究会および海外出張中の会議などを通して、研究者間のコミュニケーションもとれた。H27年度の研究のまとめに向けて、ほぼ準備が整ったと言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度(平成27年度)は、インドの電力問題のまとめを行う。具体的研究計画は以下の通りである。 (1)現地調査:2015年8月にパンジャーブ州/ヒマチャル・プラデーシュ州の水力発電所 を視察し、関係者に聞き取り調査を行う。 (2)『インドの電力改革の政治経済学』の執筆を行う。各執筆者は9月15日までに草稿 を執筆する。 (3)学会セッション:9月25/26日に東京大学駒場キャンパスで行われる日本南アジア学 会で、セッションを組み、他の分野の研究者を含め、広く意見交換を行う。 (4)学会での議論を踏まえたうえで、年度末までに最終原稿を完成させる。
|
Causes of Carryover |
1名の研究分担者が、都合によりインド出張が不可となり、その出張旅費が次年度繰り越し分として発生した。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
出張旅費や資料印刷費として使用する予定である。
|
Research Products
(7 results)