2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
下斗米 伸夫 法政大学, 法学部, 教授 (80112986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 康子 法政大学, 法学部, 教授 (40186630)
趙 宏偉 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (40265773)
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
河原地 英武 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60224870)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日ソ関係 / サンフランシスコ条約 / フルシチョフ / 鳩山一郎 / スターリン / 日露戦争 / 中立条約 / 日ソ共同宣言 |
Research Abstract |
第二次大戦末期からソ連崩壊期に至る時期の東アジア国際関係史について、ロシア史料の整理を図ると同時に、日ロ双方の歴史研究の国際的到達点を確認しつつ、両国の歴史家の交流を行うことを目指す。またそのことを通じ日ロ両国の相互理解を進めることも眼目とする本企画からかんがえて、初年度の成果は盛岡で日ロ歴史家会議を正式に発足させたことにあるといえよう。日ロ間では、領土問題や抑留問題をはじめ歴史問題が相互の歴史認識でのボトルネックになっている。他方ロシアで発掘された史料が東アジア全般の冷戦期研究の新しい水準を拓き、歴史認識の進捗に貢献している。従って日ロ歴史家が集って相互の歴史研究の水準を確認し、東アジア戦後政治史の再構築を模索するという課題は、第一段階として、相互の時代区分と、対応する歴史家の日ロ相互の割り当て、を行った。また、当該テーマについてテーゼを持ち寄り、25名程度の歴史家が相互に検討をかさね、それぞれ、パラレル・ヒストリーの日ロのカウンターパートと接触ができた。 今後2年度の6月モスクワ、一〇月末日本の淡路島で、いよいよ執筆と意見の突き合わせを行うことになるが、そのための礎石はできたと考えられる。又個別のテーマでは抑留研究や、戦後日ソ関係について研究会を国内で組織できたが、それをさらに広げる努力も重ねている。年度末には、ロシア側の主要研究者が日本にきた折、セミナーを開催、さらに意見交換を行った。このことも、次年度への新しい取り組みへの基礎となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年計画であるが、初年度は盛岡で日露歴史家会議を開催し,ロシアから10名の参加を含め25名の参加があった。
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Strategy for Future Research Activity |
論文執筆を日ロ双方で行う段階だが、パラレル・ストーリーの最重要部分は戦後史に〓り、資料面、学者交換などを促進する。これから会議の翻訳、実施といった部分を担う。26年度は最終年度にあたり出版とプレゼンテーションへの準備を予定することになろう。同時に法政大学現代法研究所の出版企画もあり、この部分では、参加者各自がより専門的な日ロ、日中の歴史共同研究論文を完成、出版を準備する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度は、計画の最重要部分となる日ロでの研究交換、とりわけ6月末にモスクワで日ロ歴史家会議を開催、10月末には淡路島でそのフォローアップの会議を開催する。参加者各自がより専門的な日ロ、日中の歴史共同研究の論文を完成し、またロシア側の翻訳の完成を急ぐこととなろう。
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Research Products
(6 results)