2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330056
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
下斗米 伸夫 法政大学, 法学部, 教授 (80112986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
河野 康子 法政大学, 法学部, 教授 (40186630)
趙 宏偉 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (40265773)
河原地 英武 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60224870)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日ソ関係 / 日ロ関係 / 日ロ平和条約 / 領土問題 / 戦後抑留 / パラレル・ヒストリー |
Research Abstract |
戦後日ソ、日ロ関係をめぐる日ロ両国歴史学者によるパラレル・ヒストリーを目指した本企画は2013年度、第二年目として,最も充実した研究活動を展開したと自負している。 第一年度〔2012年〕は,秋に盛岡で日ロ約30名の研究会を初めて遂行し,コンセプトを持ち寄ったが、第二年度はまず6月まで各自が執筆,約十名がモスクワの国際関係大で月末に論文を持ち寄って相互の発表会を行い得た。主体となったのが法政の下斗米らの科学研究費企画であった。あいにく欠席した参加者も論文を提出した。 さらには2013年10月末、淡路島で日ロの第3回研究大会を行い、パノフ元大使など四十名が参加、中にはモスクワ国際関係大の学長トルクノフ氏、前防衛大学校長五百旗頭真氏が共同議長となり,下斗米は,ロシア側のストレリツォフ・日本研究学会会長が全体の推進役となった。科件費は,論文作成、通訳、会場費を中心に支払われた。なお、パノフ、トルクノフ学長らは東京で官邸で政府高官と会うことができ、歴史研究の意義を確認し合った。これらの会議の結果、相互に過不足ある部分を指摘でき、年度末にかけてさらに執筆を行うことになった。 また二月には法政大学で,この企画のロシア側の中心であるストレリツォフ、チュグロフ氏が法政大を訪問、共同研究会を科研費をベースに組織した。なお、論文の8割までが3月末の交換することで、第三年度の出版への目途がつきつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、事実上3回もの国際会議をこの科研費ベースで開催し得た。つまり2013年6月末モスクワでの日ロ歴史家国際会議、同年一〇月末の淡路島での日ロ会議の継続、そして2014年二月の法政大学現代法研究所での歴史を含めた日ロ全般の関係の討議である。 いずれも日ロでの初めての有意義な歴史家を中心とした会議で会ったが、基本となったのは戦後日ソ、日ロ関係を目的とした本企画であった。 論文の完成度は日ロ各17本づつ、計34本であるが、三月マット段階で29本が到着しており、予想以上の速いテンポといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
三年目となる2014年の科研企画は最終年度ともなっており、戦後日ソ関係,日ロ関係を含む国際政治史の完成年度になる。 最終年度の目標は、本企画の姉妹企画である日ロパラレル・ヒストリーの出版を目途とした課題が最も重要な達成目標となる。 このため、論文の最終執筆と完成,そしてロシア論文〔17本〕の翻訳が大きな前期の課題となっている。これと平行して本企画メンバーなど幹部による論文の点検、読み合わせ,そして出版社との合同会議などが大きな予定となることを予定している。出版は2014年12月から翌年三月を目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2014年の科研費学術研究目的は全体のまとめとなるが、主として翻訳に予定していた謝金代が未使用であったためこれを持ち越した。 2014年の早い段階で作業を早期に開始、使用予定である。
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Research Products
(5 results)