2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24330056
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
下斗米 伸夫 法政大学, 法学部, 教授 (80112986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 康子 法政大学, 法学部, 教授 (40186630)
趙 宏偉 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (40265773)
河原地 英武 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60224870)
富田 武 成蹊大学, アジア太平洋研究センター, 客員研究員 (10207607)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 日ロ関係 / 冷戦 / ペレストロイカ / 日露戦争 / 抑留 / 平和条約 / プーチン / エリツィン |
Outline of Annual Research Achievements |
戦後冷戦期からポスト冷戦期の日ソ、日ロ関係の歴史的解明を中心とする当該研究課題であるが、平成26年度は実り多い収穫期となった。なかでもその眼目の日ロパラレル・ヒストリー企画では、日ロ両国を代表する歴史家、国際関係専門家が1855年から2015年の160年にのぼる相互関係史について、一七の時期区分二分けてパラレルに研究を行ったが、すべての論文を提出戴き、さらに編集作業にあたった。そしてロシア語原稿については版を日本語訳すること、スタイルを統一することに注意が注がれた。研究費のある部分はこの翻訳などの費用に当てられた。 他方日ロの有力出版社との出版契約に向けた交渉も並行して進み、東大出版会、そしてロシアのモスクワ国際関係大MGIMOの出版契約が決まった。日ロ関係の政治的店舗もあって出版自体を平成27年夏にすることになり、したがって平成27年に出版関連の企画調整分を繰り越すことになったのはこのためである。 これらの研究成果は日ロ同時出版として、2015年8月のICCEES(国際中欧・東欧研究協議会)幕張世界大会で国際的に発表予定である。 なおこのパラレル・ヒストリー企画と関係して,同時に姉妹企画というべき法政大学現代法研究所の日ロ関係企画も,予定どうり進み、こちららは秋に研究会を組織、12月執筆締め切り、3月刊行と言う予定が完成した。これらすべての活動を科研費(B)が支えてくれた。本来政府レベルの企画であってしかるべき作業であろうが,法政大学研究開発センターなどがこの研究交流作業を支援してくれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
第一に、事実上の最終年度に当たるこの企画、本来であったら出版は別の科研費によって充当されるべきであろうが、事実上日本では二冊の出版が平成二六ー七年度に完遂することになる。 第二に,昨年の日ロ関係は、ウクライナ問題で、政治的にも微妙な時期であったが,その影響をほとんど受けず、学問が政治状況二左右されなかったどころか、むしろ日ロ関係全般の牽引的役割すらなしえたのではないかと自負している。 第三に、ロシア側も日本のこの研究活動に理解を示し、同時出版と言う日ロ関係全般でありえないことになった。 たしかに形式的には平成二六年度には完成しなかったが、これはむしろ出版をやや遅らせても研究水準を高め、最良の時期に出版を企画したための遅延である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は、原稿の校正、出版、そして日ロ同時発表への調整がまっている。7月同時出版、そして8月のICCEES世界大会での出版公表という手順となり、場合によっては両国の政府関係者を巻き込んでの完成となろう。、
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Causes of Carryover |
平成二六年度までに研究活動はほぼ完成、のこりは編集から校正、そして出版と言う段階となる。日ロ関係が,ウクライナ問題もあって政治的にやや遅れているという形成期的、外部的事情も存在するが、他方で、この世界での最大の世界大会ICCEESが日本で、しかも幕張で世界大会を迎えるという事情もあり、之に最終段階を形式的にあわせ、公表をここにすることになったという事情もある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成二六年度からの繰り越し残金には、多くは出版のための校正、打ち合わせ、そしてICCEES幕張大会関係の調整という目的があろう。一部は国際的な旅費、関係者の幕張での宿泊などの目的が加わる予定である。
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Research Products
(3 results)