2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウェストファリア史観の脱構築:メタディシプリナリ・アプローチ
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24330059
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山下 範久 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (90333583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝崎 厚士 駒澤大学, グローバール・メディア・スタディーズ学部, 准教授 (10345069)
與那覇 潤 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (50468237)
遠藤 誠治 成蹊大学, 法学部, 教授 (60203668)
安高 啓朗 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (90611111)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際理論 / 歴史社会学 |
Research Abstract |
2013年度は、本プロジェクトのフレームにおいて、予定通り、二回の研究会、および海外からの招聘研究者による講演会およびワークショップ一回を開催した。7月に実施した研究会では、メンバーのここまでの研究成果を相互に検討し、分析を統合する焦点がウェストファリア史観の構築過程の史的再構成にあることを確認した。 2013年11月には、カナダ・カールトン大学よりブライアン・C・シュミット教授を招へいし、立命館大学東京キャンパスにおいてワークショップ(「国際関係学の歴史記述的転回」)を実施した。 講演会およびワークショップの記録は、翻訳のうえ日英両語でデジタル文書化し、今後の議論の基盤資料の一部とした。 2013年3月に行った研究会では、ウェストファリア史観に対する従来の批判の蓄積の限界を特にヨーロッパ中心主義/(ポスト)コロニアリズムの観点から検討した。 上記の活動を通じて、年度末に、最終年度へ向けた成果発表の計画を策定し、論集『脱ウェストファリア史観の国際関係論』(仮題)の作成スケジュールを定め、国際関係学のメタディシプリナリな次元からの分析に焦点を定めて作業の方向性を定めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ当初計画通りのペースで、研究会の開催および招聘研究者によるワークショップの開催を実現しており、非公式ながらワーキング・ペーパーも作成している。研究の方向性には若干の修正が加わっているが、今後想定される作業量は当初計画を大幅に上回るものではないものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画では、研究会および招聘研究者による講演会・ワークショップの実施を予定していたが、これまでの成果を踏まえて増員したメンバー間の研究成果を交換するための研究会の開催を増やす一方で、講演会・ワークショップの開催は行わず、代わりに海外での研究報告を実施し、それ通じて研究成果のブラッシュアップを図る。 全体の計画としては、メンバー間の研究会を年三回(ないしは四回)実施し、世界政治研究会(9/26)および国際政治学会(11/14-16)での成果報告を予定している(両件ともアクセプト済み)。また英国国際関係学会での報告にもエントリーをしており、アクセプトされれば、これにも参加して成果の報告と意見交換とを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内研究会の実施規模が当初計画よりもコンパクトな開催で可能であったため、若干の繰り越しが生じた。 平成26年度は、三回(ないし四回)の国内研究会を持つとともに、国内研究会での報告を一件、国内全国学会での報告を一件予定している、さらに英国国際関係学会での報告など、対外的な成果報告の機会をより多く持つための旅費の一部に充てるほか、記録した講演会やワークショップの公開準備費用の一部に充てる。
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Research Products
(19 results)