2016 Fiscal Year Annual Research Report
A research on the upgrading of China's industrial agglomeration: An interdisciplinary approach of spatial economics and area study
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24330072
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日置 史郎 東北大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (80312528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丁 可 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (10450545)
唐 成 中央大学, 経済学部, 教授 (20424187)
曽 道智 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (60284345)
中島 賢太郎 一橋大学, 商学研究科, 准教授 (60507698)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中国 / 産業集積 / 高度化 / グローバルバリューチェーン / 情報フロー / モジュラリティ / プラットフォーム / ガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、遅れていた実態調査班の現地調査を実施し、これまでの調査結果とあわせて、中国深センの電子産業集積の高度化に関する実証研究を行った。分析対象は、急激に高度化が進む携帯端末製造業とした。急速な高度化の背景には、絶えざる知識の取得・学習がある。そのため現地端末製造企業が、様々な種類の知識や情報をどのように調達しているかに注目した。分析の焦点は、携帯端末製造企業と技術プラットフォームベンダーとの間の知識・情報の交換関係とそれによって生じる学習におかれた。実証分析の結果、グローバルバイヤーと比べて、プラットフォームベンダーは技術や市場に関連する情報をカスタマーと共有する傾向が顕著であり、このことが、一定程度、現地企業の学習・高度化・イノベーションに寄与する傾向があることがわかった。また現地携帯端末製造企業にとって重要である21種類の知識・情報を特定し、現地企業がそれらの知識・情報を主にどのようなチャンネルを通じて入手しているか、その地理分布はどうなっているかを調べた。分析の結果、1.現地企業はプラットフォームベンダーを主とするバリューチェーンから、重要な技術的知識・情報が入手する傾向があり、バリューチェーンは集積外部とのリンケージが相対的に強いこと、2.産業集積にめぐらされたパーソナルネットワークが幅広い一般的知識・情報を入手する上で重要な役割を果たしていること、つまり3.バリューチェーンと産業集積内のネットワークは、異なる種類の知識・情報を調達するという形で、一種の「知識調達における分業」状態にあること、しかし企業規模が小さい企業の場合、産業集積内のパーソナルネットワークが一定程度重要な役割も果たしていることなどがわかった。このほかに、中国における農食観光クラスターの概要を紹介し、その発展メカニズムの分析なども行った。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)