2012 Fiscal Year Annual Research Report
リスク構造変化を含む経済環境変化が経済成長に与える影響に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
24330092
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
八木 匡 同志社大学, 経済学部, 教授 (60200474)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘木 俊詔 同志社大学, 経済学部, 教授 (70112000)
伊多波 良雄 同志社大学, 経済学部, 教授 (60151453)
宮澤 和俊 同志社大学, 経済学部, 教授 (00329749)
川口 章 同志社大学, 政策学部, 教授 (50257903)
佐々木 雅幸 大阪市立大学, 創造都市研究科, 教授 (50154000)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | リスク構造 / 介護保険 / 教育システム / 格差社会 / 死亡リスク / 出生行動 |
Research Abstract |
本研究では、リスク構造の変化を伴う経済環境の変化が、経済主体の行動および所得・資産分配状態の変化を通じて、経済成長率に与える影響について分析する。この研究課題に対して、次のような研究結果を得ている。(1)介護保険制度がリスクに対してどのような制度的特性を有し、保険加入者の行動を社会的最適に補正するため政策を研究した。(2)教育履修における市場ニーズとのマッチングリスクを考慮し、マッチングの失敗によってどのようなコストをもたらしているかを、労働市場での所得比較を進めることによって分析した。(3)教育システムが格差是正にどのような影響を与えているかを分析すると共に、階層間移動性に対してどのような影響があるかを分析した。この研究は、格差社会の深刻化が、意欲構造を変化させ、経済成長に与える影響を分析する実証的基礎を与えている。(4)疾病等による死亡リスクが、介護保険制度の動学的効率性にどのような影響を与え、補助金政策がどのように策定されるかを明らかにした。(5)出生行動の分析を行うことにより、人口変動が経済成長に与える影響を分析した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を進めるための、基礎的研究が順調に進んでおり、着実に研究成果も公刊されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
リスク構造の把握は、社会・経済環境の変化が、不安感といった要因を通じて人々の構成水準に与える影響を把握する上で重要と考えており、この点を中心にサーベイ調査を進める予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
リスク構造把握のためのサーベイ調査を、インターネット調査会社を通じて行う予定である。そのために、200万円程度の経費がかかることが予定されている。この調査費を、単年度で支出することができないため、本年度の支出を抑え、残金を繰り越すことにより次年度予算内で実施する予定である。
|
Research Products
(28 results)