2012 Fiscal Year Annual Research Report
公共と市場のリスク・マネジメント:アジアの公共の在り方についての研究
Project/Area Number |
24330100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
佐藤 主光 一橋大学, 国際・公共政策大学院, 教授 (50313458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 滋 一橋大学, 国際・公共政策大学院, 教授 (30188007)
渡辺 智之 一橋大学, 国際・公共政策大学院, 教授 (80313443)
山重 慎二 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (20282931)
國枝 繁樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (40304000)
秋山 信将 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50305794)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自然災害 / 社会資本 / 財政 / リスク・マネジメント / アジア |
Research Abstract |
平成24年度の前半は数回に渡って研究メンバーの研究実績(首都直下地震のマクロ経済効果モデル、原発事故に係る法体系など)を紹介、今後の研究発展に向けた意見交換を行った。また、外部から実務家を招聘して首都直下・南海トラフ地震に係る地震被害の想定について分析手法等のレクチャーを受けた。経済学を軸に公共と民間のリスク分担・管理に関する概念整理を行った。東日本大震災の教訓については財政の視点から取りまとめた(佐藤主光「大規模災害から学ぶ:東日本大震災0)教訓」世界銀行)ほか、復興財政について実証研究を進めている。これらの成果は日本地方財政学会・金融学会などで報告されている。本事業の特徴の一つは経済学と法学的視点との融合である。研究会でも双方の意見が出された。これに関連して、高橋は原子力規制法制の現状と課題について研究・学会報告等を行っている。夏には人民大学公共管理学院に研究メンバー(國枝)を派遣したほか、12月には同大学院の副院長(許光建氏)を招聘した。上海財経済大学とも同様の相互交流を実施している。両大学とは従来、交流講義等政策教育の面で連携を進めてきたが、共同研究の基盤づくりの強化を図った。また、韓国の税務に係る研究のため学生を派遣、指導教員(渡辺)とその成果をまとめている(渡辺・李「韓国の電子インボイス制度」等)。平成24年度の研究活動は、各メンバーがその専門的知見と研究ネットワークを生かし独自に進めてきた。これらを取りまとめ体系化していくのが平成25年度からの課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画上、2012年度は各メンバーが各専門的知見を生かした研究の推進と海外とのネットワークの拡充にあたった。研究・学会報告の実績からもこれらの狙いは概ね達成されていると考えられる。ただし、メンバー各々が多忙なこともあり、年度後半はまとまった研究会を企画することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
社会インフラに係る官民のリスク分担等を軸にアジアの研究機関・大学院との研究交流を更に進める他、6月には欧米等から第1線の研究者を招聘する。また、定例研究会を制度化して、メンバーのほか外部機関の研究者からのヒアリングを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度後半に十分に実施できなかった定例研究会を制度化し、総括として、適当な時期に国際シンポジウムを企画する。アジア諸国に加え、関連分野の欧米の研究者・専門家および国際機関(アジア開発銀行、世銀など)の関係者も招へいする計画で、次年度使用額も含め、そのための十分な旅費や謝金を確保する予定である。
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Research Products
(23 results)