2014 Fiscal Year Annual Research Report
若者支援政策の評価枠組み構築に向けた日欧比較研究~「社会的教育学」援用の可能性
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24330222
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
平塚 眞樹 法政大学, 社会学部, 教授 (10224289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 隆志 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10190761)
大串 隆吉 首都大学東京, 都市教養学部, 名誉教授 (70086932)
乾 彰夫 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (90168419)
中西 新太郎 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 客員教授 (50155769)
横井 敏郎 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40250401)
岡 幸江 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (50294856)
木戸口 正宏 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (90405093)
南出 吉祥 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (70593292)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際交流 / フィンランド / ユースワーク / 事業評価 / ピア・アセスメント / 若者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度の研究実績にあたる内容は、以下の通りである。 1. 2014年6月に都内にて、「若者援助・ユースワークの仕事をつくる」と題する公開セミナーを開催した。ここまでの共同研究経過を踏まえ、その後に実施される国際交流セミナーへの導入として開催し、各地から約130名の参加を得た。当日の内容としては、「発題:平塚眞樹(法政大学)若者支援の「場」をつくる、報告①:横江美佐子(京都市ユースサービス協会)「困難な若者(困難層)」とは誰か?、報告②:松田考(さっぽろ青少年女性活動協会)ユースワークの「専門性」を問う、報告③:中西新太郎(横浜市立大学名誉教授)若者を取り巻く社会文化状況と若者支援の「場」ー社会的排除と民主主義、報告④:乾彰夫(首都大学東京)「ユースワーカーの専門職性・地位の確保と専門職コミュニティ」である。 2. 2014年12月に、フィンランドから2名のユースワーク関係者を招聘し、札幌、首都圏、京都の三箇所で、それぞれ公開セミナーと研究会関係者によるワークショップを開催した。公開セミナーではユースワークの教育的支援としての本質を、研究会メンバー以外に広く知らせることに力点を置いたが、ワークショップではこれまでの本科研費研究の成果を踏まえ、研究会メンバーとその同僚を参加者として、ヘルシンキ市青年局で実施されているユースワークの事業評価手法を学びあい、日本における事業評価のあり方をめぐる議論を深めた。 3. 全体研究会は、2014年6月と2015年3月にいずれも都内で実施し、主に、キックオフセミナーのふりかえり、フィンランドからの招聘・国際交流事業の準備討議、およびそのふりかえりを実施した。国際交流企画における議論を通じて、「教育的(Pedagogical)環境」の実現に向けた評価活動であることを発見でき、Social Pedagogyとの繋がりも確認できたことが有意義であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定を若干変更している面はあるが、その変更はむしろ積極的な判断によるものであり、4年間の研究期間全体での達成には大きな修正なく展望できる状況にある。 一部修正の内容は、今年度イギリスから招聘してセミナーを実施予定だったのを、招聘は2016年度以降として、まずは自分たち研究会メンバーが現地でワークショップでStory Telling Workshopを学ぶことの必要性が認識されたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は本科研費の最終年度になるが、以下を予定している。 1. ユースワークをめぐるテキスト作成。ここまでの共同研究の一つの到達点として、若者援助・ユースワークの仕事の公共性を明らかにし、専門職としてのワーカーのコミュニティを形成する試みとして、仕事の省察・評価・表現の集成としてのテキスト作成を予定している。本科研終了の2015年度末を一区切りとすべく、実践者と研究者双方で執筆、編集進行中である。同業者の研修用メディアであると同時に、社会に向けて仕事を伝えるメディアにもなるものを予定している。実践者は、若者支援の実践記録づくり、研究者は、若者支援というPedagogicalな「場(環境)」をつくることに繋がる主題で途上にある。 2. ここまでの経過をふまえ、次年度以降に新たな科研費の獲得をめざし、2016年度における第2回国際交流セミナー・ワークショップの開催に向けた現地における学習を実施予定である。
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Causes of Carryover |
2015年度にイギリス出張を予定するが、当該年度科研費にやや不足が生じる見込みとなったため、2014年度経費一部を次年度送りとすることとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度夏期に研究分担者、協力者と予定しているイギリス出張に用立てる予定である。
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Research Products
(11 results)