2012 Fiscal Year Annual Research Report
比喩的な指導言語による感覚の共有と「わざ」の学びモデルの構築
Project/Area Number |
24330226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Den-en Chofu University |
Principal Investigator |
生田 久美子 田園調布学園大学, 子ども未来学部, 教授 (80212744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 勝朗 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50195286)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | わざ / 比喩 / わざ言語 / 感覚の共有 / 学びのモデル / 指導のモデル / わざの継承 / 動作意識 |
Research Abstract |
本年度は、主としてわざ言語を通したわざの習得過程に関する内外の文献調査と行うとともに、これまでの研究成果を整理し、次年度より具体的に実施する各領域の卓越者へのインタビューの理論的準備に充てた。 研究代表者の生田は当該科研の開始にあたって、コロンビア大学(2012.5.19~23)及びモントリオール大学(2012.5.23~26)において資料の収集を実施し、以下の3つの口頭発表において研究成果を公表した。すなわち、(1)日本体育学会体育哲学専門領域シンポジウムII(東海大学湘南キャンパス2012.8.24)、(2)日本学術会議・心理学・教育学委員会「身心教育を中心とした質保証のあり方検討分科会」(日本学術会議2012.9.24)、そして(3)上智大学公開研究会・教育イノベーション「大学における"身体知"の再構築」(2012.11.6)である。 研究分担者の北村は、以下の3つの口頭発表において研究成果を公表した。すなわち(1)ECSS(European College of SPort Science)Conference(2012.5~8 July at Bruges,Belgium.)、(2)日本フットボール学会第10回大会(2012.12.22~23国立スポーツ科学センター)(2つの発表)である。テーマ等の詳細については下記の研究成果欄を参照されたいが、生田も北村もこれらの発表機会をこれまでの研究成果の整理及び次年度の理論的準備の機会とした。 口頭発表に加えて生田は、次年度に予定しているインタビューの準備として、(1)歌舞伎役者の中村時蔵氏と「わざの継承をめぐる親子対談」の計画についての打ち合わせ(2013.1.26国立劇場)を実施し、また(2)金箔職人の野口康・琢郎親子の工房を訪れて(2013.11.30箔屋ギャラリー)当該研究の対象者としての適切性について吟味した。さらに、連携協力者であると同時に研究対象者でもある彫刻家の中原篤徳氏のアトリエにおいても次年度の理論的準備として、モデルを前にしての彫刻実践とそこで行き交う「ことば」に焦点をあてた研究会を実施し(2012.2.3)、研究者間で次年度の研究の可能性について検討した。 上記の今年度の活動はすべて申請書に記した「研究計画」に沿ったものであり、次年度の研究計画を実施する上で有効な活動であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者と分担者、そして連携協力者及び研究協力者との密な打ち合わせの結果、共通理解ができでおり、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、申請書の計画に沿って、(1)スポーツ領域、(2)日本伝統芸能領域、(3)西洋芸術領域の各領域における卓越者へのインタビューを開始し、わざ言語体験の分析を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は卓越者へのインタビューなど実践的な調査活動が中心となるために、研究費は主として旅費や謝金として執行する予定である。
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