2012 Fiscal Year Annual Research Report
ICT教材を用いた支援者養成による発達障害児支援プログラムの開発と実践
Project/Area Number |
24330264
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
岩坂 英巳 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (70244712)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 剛和 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (40249488)
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10124877)
太田 豊作 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10553646)
加藤 寿宏 京都大学, 医学系研究科, 准教授 (80214386)
井上 雅彦 鳥取大学, 医学系研究科, 教授 (20252819)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ICT教材 / ペアレントトレーニング / SST / 脳生理学評価 / 発達障害 / 感覚統合 / QOL |
Research Abstract |
ADHD(注意欠如多動性障害)やPDD(広汎性発達障害)など発達障害児及びその親に対して有用な心理社会的支援法として、ペアレントトレーニング(PT)やソーシャルスキルトレーニング(SST)、感覚統合などがあるが、ニーズに比べて実施機関、研修機会とも極めて不足している。本研究は、ICT教材の多様性と双方向性を生かして、対面の研修を受けた支援者がその後ICT教材を用いてプログラムを実践できるようにし、地域での早期からの専門的な支援を可能にするモデルを構築するものである。Aチーム(ICT教材作成)、B(プログラム実践)、C(評価尺度開発)、D(脳生理学評価)の複数の研究チームで実践研究を協同してすすめる。さらに、児の生活機能面(ソーシャルスキル、QOL等)や脳機能面からの多面的評価も行い、これら心理社会的支援法の客観的な有効性も検討しながら、より有効なICT教材を開発・運用し、全国どこでも一定以上の水準の支援者を養成できることを目指していく。 初年度は、Aチームによる研修会(PT、SST)を実施するともに、ICT教材の基盤となるWEB開発に着手し、完成することができた。B・Dチームでは、SSTを実践し、その前後の脳生理学評価(事象関連電位および近赤外線スペクトロスコピー)を行い、その効果を検討中である。Cチームでは、子どものQOLの国際的尺度であるKIDSCREENの日本語訳を完成し、妥当性検討のための大規模調査(平成25年度実施)を計画立てした。また、このQOL尺度やスキル尺度をPTやSSTの前後に評価して、データを蓄積するとともに、実践での個別フィードバックに活用している。B・C・Dチームの作業療法士を中心に、感覚統合面についてJPAN(感覚処理・行為機能検査)などでの児の特性評価とSST前後の変化を検討し、得られた知見の一部を論文化した。さらに、LD(読字障害)への感覚統合の有用性を評価するためのアイトラッカーを用いた研究デザインを準備した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基盤となるWEB作成に予想以上に時間がかかったため、教材コンテンツが十分に組み込めなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
多人数、複数地域での分担研究者構成であるため、平成25年4月当初の全体会議(4/5実施済み)に沿って、分担チームごとに年度目標・計画をたてて研究を推進するとおもに、インターネットを用いた遠隔会議も行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度助成金の繰越分は、WEBへの教材コンテンツの開発および評価尺度(QOL等)の妥当性評価のための大規模調査に用いる。
|
Research Products
(15 results)