2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24340059
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
山本 常夏 甲南大学, 理工学部, 教授 (40454722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻尾 彰一 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20242258)
秋宗 秀俊 甲南大学, 理工学部, 教授 (60319829)
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教 (90324368)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 宇宙線 / 最高エネルギー宇宙線 / マイクロ波 / 宇宙観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画では高エネルギー宇宙線が大気中で生成する電磁シャワーが等方的に放射するマイクロ波の検出を目指している。この放射は大気中で低エネルギー電子が作るプラズマによる放射で、検出できれば将来の宇宙線観測に応用できると考えられる。平成25年度にアメリカユタ州にある宇宙線観測所で電子ビームを大気中に射出し、人口的に電磁シャワーを作り、そこからのマイクロ波放射を測定した。平成26年度はその時のデータを解析した。その結果マイクロ波の検出はされず、放射の上限値を求めた。その結果は物理学会と天文学会で発表し、ジャーナル論文として投稿した。現在レフリーと議論している。さらに検出器を改良し感度を改善したうえで、もう一度アメリカユタ州の宇宙線観測所で測定を行った。測定では検出を目指していた放射機構によるマイクロ波は検出できなかったが、別の機構による放射を確認した。検出された放射は広い波長領域にわたっており、これを宇宙線の観測に応用できないか検討している。また空気シャワーからの電磁放射に関する国内会議を開催した。これは平成25年度に続く2回目の会議で、今回は人口的に作り出した空気シャワーからの電磁放射測定に関する実験を集めその結果と今後の展開について議論した。この会議の内容は下のURLで公表している。http://aplabConfluence.konan-u.ac.jp/x/NwEm また甲南大学の屋上にシンチレータアレイを建設し周辺に設置しているアンテナと合わせて電磁シャワーとマイクロ波を同時に大学構内で研究できる体制を整えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの測定とその解析結果を踏まえて、検出器を改良し再度測定を行っている。測定では目標としていた信号は検出できなかったが、別の機構からの放射が確認された。この放射について、ワークショップ型の研究会を行い議論した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年は最終年として、研究の総括を行い研究結果の公表を行う。またこの研究により開発された検出器は技術を応用した新しい観測方法を考える。
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