2014 Fiscal Year Annual Research Report
沈み込む太平洋プレートの岩石学的多様性と火山弧のレスポンス
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24340136
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
木村 純一 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部物質循環研究分野, 分野長代理 (30241730)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マグマ / 沈み込み帯 / 島弧 / 東北日本 / 西南日本 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本列島下に沈み込む,太平洋プレートを構成する海洋地殻玄武岩の主成分・微量成分元素42種の組成と,ストロンチウム-ネオジミウム-ハフニウム-鉛同位体組成を測定し,海洋地殻の地球化学的特徴を明らかにした. その化学組成および沈み込む海洋堆積物の化学組成を用い,沈み込む海洋プレートスラブの脱水・変成過程における鉱物組成や岩石組成の化学変化のモデル計算を実施した.それらの結果により,発生する海洋プレートスラブ流体の化学組成を予想した. このスラブ流体が海洋プレート上にあるマントルに付加し発生する島弧マグマの化学組成を計算した.この仮想的マグマの組成と東北日本弧ならびに西南日本弧に噴出した実際のマグマの組成を比較した.この計算過程で使用される海洋プレートの温度,スラブ流体のマントルへの付加量,マントルの融解温度と融解深度,その融解度を変化させ,いかなる条件で計算によって得られるマグマの組成が実際に観測される島弧マグマの組成と一致するかを検討した.その結果,これまで考えられていたマントルや海洋プレートスラブの温度条件の範囲内で,実際のマグマが生成しうることを明らかにした. 42元素および4同位体の元素バランスを用いて,モデルと観測の間の整合性をとり,島弧マグマの複雑な生成条件を明らかにすることに成功した.この結果から東北日本と西南日本のマグマの成因が,基本的には沈み込む海洋プレートの温度や速度の依存し,この2地域で化学組成の全く異なる島弧マグマ群が発生していることが明らかになった.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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