Research Abstract |
平成24年度前半には,東京都市圏における路線別の年齢階層別人口の時系列分析を行った。少子高齢化の進展が鉄道及ぼす影響は空間的に一様ではなく,路線によって大きな差があることを明らかにした。具体的には,1都3県の放射状に延びる18路線を対象とし,1980~2005年の国勢調査の1kmメッシュの年齢階層別人口データを使用して,鉄道路線別の年齢階層別人口の時系列変化のグラフを作成し,その特徴を視覚的に明らかにした。また,その結果を踏まえ,対象としたすべて路線の類型化を行い,各グループの代表的な路線に着目した詳細な分析を行った。 後半には,東京都心部における地域別の年齢階層別人口の時系列分析を行った。東京都心部は,鉄道路線密度が高く,○○線沿線という考えではなく,面に着目し,区単位,メッシュ単位で年齢階層別人口の推移をグラフ化し,都市開発との関連性を分析した。前半の分析と関連させるために,ここでは,東京都心部を山手線の内側に位置する区を対象とした。40歳代以降の人口移動が少なくなることを定量的に明らかにし,今後,高齢化が進むエリアを明示した。 また,2002年の都市再生特別措置法の制定や建築基準法の改正等により,都心開発が進み,その結果として30歳代,40歳代が急増している。都心部の開発・超高層建築物の立地は進み,人口の集中が発生することが予想できる。これらについては,長距離に渡る路線とは異なった視点の分析が必要である。 ここでは,このような開発状況や自治体による支援制度等を踏まえ,人口動態の傾向を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ入手,分析が滞ることなく,当初の計画通り進んだため。本研究には入る前の準備をしっかり行っていたことにより,分析時間が概ねどの程度かを把握できていたことが,順調に進展している理由と考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データの購入,整理に充てること計画しているため。膨大な量のデータであるため,研究協力者の力を借りて,できるだけ早く整理し,分析することを計画している
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