2014 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患と不妊症に関する分子解剖学ー発症と精子発生チェックポイントとの関連ー
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24380156
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
昆 泰寛 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 教授 (10178402)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 不妊症 / 精巣 / 卵巣 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、各種コンジェニックマウスを加えた多方面から、自己免疫疾患と不妊症に関する解析を、精巣ならびに卵巣を用いて行った。精巣においては、血液精巣関門(BTB)の構成蛋白の動態と精子形成細胞分化との関係を解析し、BTB機能の一端を解明した。すなわち、密着結合蛋白であるClaudin3がBTB通過に重要な役割を果たすことが明らかとなった。次に、ビタミンA欠乏食給餌マウスを用いて不妊症モデルを作出し、BTB形成と精子形成細胞分化の関連を解析した。その結果、Second wave以降の両者に遅延が見られた。このことから、BTBは持続的な精子形成を維持する為に必須の構造であり、その破綻は雄性不妊症の一因となることが明らかとなった。そこで、不妊症モデルとして、各種マウス精巣に熱ショックを与え、精子形成過程の変化を観察した。その結果、自己免疫疾患マウスでは熱ショック耐性の傾向が認められたが、石灰沈着傾向が正常マウスと同様に観察された。一方、コンジェニックマウスでは驚くことに石灰沈着が観察されなかった。現在、自己免疫疾患因子-熱ショック耐性因子-石灰沈着誘導因子の因果関係を追跡中である。 さらに、自己免疫疾患モデルマウスであるMRL/MpJの新生子卵巣に出現する肥満細胞が不妊症に関連する可能性を検討した。その結果、肥満細胞は生後0日で卵巣表面上皮直下のnestに局在することがわかった。nestの中で、肥満細胞は不良卵細胞を選択的に排除し、かつ良質な卵細胞の卵胞形成を早めていることが明らかとなった。これらの所見は、肥満細胞を介した免疫機構と生殖機構の新たな機能的関連を示す。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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