2015 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質内包光開裂性ナノ粒子を用いた細胞内タンパク質の制御と病態モデルの構築
Project/Area Number |
24390007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 大 東京大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (30332943)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / 細胞 / 光 / 機能制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内反応に関わる主要な物質として、核酸、タンパク質、低分子代謝化合物などが知られており、これらの物質を網羅的に解析するゲノム、プロテオーム、メタボローム解析が、急速に進展し、生体内にある瞬間に存在する生体物質の量が測定され、生命活動に関与する生体物質の役割などが明らかとなってきている。生体内物質の役割を知る上で存在量の測定に加えて、その量を変動させた時の影響を知ることができると機能解明は大幅に進展する。我々は、タンパク質を光開裂性ナノ粒子に取り込むことで不活化し、光を照射することでナノ粒子を崩壊させ、内包されていたタンパク質を放出し、機能させるというナノ粒子を用いたタンパク質の機能制御法(PARCEL:Protein Activation and Release from Cage by External Light)法を開発した。 本法では、ナノ粒子の形成する網目構造によってタンパク質が内包されており、タンパク質とナノ粒子との間には化学結合が不要なため、いろいろなタンパク質に応用可能であった。さらにナノ粒子と生体内の含水量が類似しているため、ナノ粒子内のタンパク質は安定であり、壊れ易いタンパク質の長期間保存が可能であった。またその表面に正電荷を導入するとエンドサイトーシスによって細胞に取り込まれた。 本法を用いて、光によって細胞内でタンパク質が放出されるタイミングを制御を行ったところ、放出されたタンパク質の種類や量に応じた細胞内反応の観測に成功した。機能性物質内包光応答性ナノ粒子は、細胞内反応の解析に有効なツールになることが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)