2012 Fiscal Year Annual Research Report
ビジネスプロセス・リエンジニアリングによる医療の安全・効率の改善研究
Project/Area Number |
24390134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
酒井 一博 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 研究主幹 (90072660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 徹 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (50332218)
鈴木 一弥 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (90291898)
小木 和孝 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 主管研究員 (90124312)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 医療の質 / 医療・福祉 / 医療安全 / 作業効率 / 参加型 / 人間工学チェックポイント |
Research Abstract |
本研究では主に病院での現場調査研究と新技術開発および、公開ワークショップの継続開催によるステークホルダー(患者・医療者・医療機器開発者デザイナー等)の総合触発による統合視点を醸成する社会対話実証研究を行うことで、ヒューマン・ケア・ワークにおけるビジネスプロセス・リエンジニアリングの技術体系を再検討し、健康社会の実現に資する問題解決型科学技術の新知見を得る。多領域の研究者と研究プラットフォームを構築して進めることで、1)動線・行為・負担分析と医療業務の「見える化」技術研究、2)要素技術の収集と利用、3)ケーススタディの積み重ねと良好事例の収集・分析を行い、ヒューマン・ケア・ワークの制度設計に寄与す革新的知見を創成する。最終的に「良好事例に基づくヒューマン・ケア・ワーク改善事例集および改善指針」を作成する。 平成24年度は(A)業務の動線調査と「見える化」技術研究、(B)要素技術の収集と利用(12月、名古屋会議)、(C)ケーススタディの積み重ねと良好事例の収集・分析(11月北海道など)の3つの研究アプローチを進めた。その結果、ヒューマンケアワークチェックポイント開発、イラストを含む医療機関における業務改善チェックリスト( 5S-KAIZEN-TQM)など研究プラットフォームを通じたビジネスモデルリエンジニアリングに活用できるツールが開発された。特に、本年度作成した人のケア作業人間工学チェックポイント10領域は、1)物品の保管と運搬(通路、保管棚、ラベル、運搬)、2)機械・器具の安全(防護装置、安全器材、配線)、3)移動介助(移動介助器具、リフター、手順)、4)ワークステーション(リーチ、高さ、識別、指示)、5)作業場環境(照明、温熱、訪問先、プライバシー)、6)薬品と有害物の取り扱い(表示、遮蔽、排気)、7)感染予防(手洗い、ワクチン、保護具)、8)福利厚生施設(トイレ、食堂、休憩施設、研修)、9)備え(記録、暴力対策、緊急計画、救急)、10)作業組織(分担、勤務制、ストレス対策、チーム)となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目で、ヒューマン・ケア・ワークにおけるビジネスプロセス・リエンジニアリングの技術体系における骨子となるチェックポイント開発を実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は(A)業務の動線調査については技術開発はモニタリング技術開発のみにとどまった。そこで、平成25年度はこれらの成果に基づき、3つの研究を継続する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(1)業務の動線調査と「見える化」技術研究、(2)要素技術の収集と利用に関する場面作りの準備、(3)ケーススタディの積み重ねと良好事例の収集・分析について進める。
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Research Products
(7 results)