2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗CCP抗体陰性関節リウマチ患者に特異的な新規自己抗体の探索
Project/Area Number |
24390360
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
桃原 茂樹 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00190984)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 自己抗体 / 関節リウマチ |
Research Abstract |
現在関節リウマチ(RA)の早期診断に最も有用な血清マーカーは、RA特異的な自己抗体である抗CCP抗体である。しかし抗CCP抗体陰性のRA患者もおよそ15%程度、国内でも10万人以上存在すると予想され、抗CCP抗体陰性の場合には早期診断が困難な場合が多い。RAに対する現在の治療戦略において早期診断・早期積極的治療が重要な位置を占めることを考えると、抗CCP抗体陰性患者の早期診断手法の確立は急務であると言える。本研究の目的は、プロテインマイクロアレイにより抗CCP抗体陰性RA患者に特異的に発現する新規の自己抗体を同定し、RAの早期診断および病態解明の一助とすることである。抗CCP抗体陰性RA患者の新規自己抗体の同定、および早期診断における臨床応用に向けて以下の3つの段階を計画した。第1は抗CCP抗体陰性RA患者に特異的に発現する自己抗体のプロテインマイクロアレイによる抽出、第2は独立したサンプル群を用いたLuminexシステムによる多項目同時解析手法による結果の妥当性の検討、ならびにその機能と病態形成への関与の検討、第3は診断ツールとしての有用性の検証である。平成24年度は第1段階である自己抗体の網羅的なスクリーニングを実施し、同時に第2、第3段階の準備を進めた。プロテインマイクロアレイには約9000種のヒトタンパク質を高密度に配置したプロテインマイクロアレイであるProtoArray(R)Human Protein Microarray v5。0(in vitrogen)を用いて、抗CCP抗体陰性RA患者20例および健常者20例の血清中に存在する自己抗体を網羅的に探索した。その結果、患者もしくは健常者で有意に強く発現しているタンパクを複数以上同定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主要な検討項目であるプロテインマイクロアレイを実施し、患者もしくは健常者で有意に強く発現しているタンパクを複数以上同定し得たため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに進行する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は旅費の消化がなく物品費も比較的抑えられたため基金分の消化が少なかったが、本年度は多項目同時解析手法によるバリデーションに研究予算を多く割り当てる必要がある。その他、各種学会での報告や会議に使用するための旅費での使用を計画している。
|