2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア視神経軸索流をバイオマーカーにした新しい緑内障診断法の創出
Project/Area Number |
24390395
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
稲谷 大 福井大学, 医学部, 教授 (40335245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 佳弘 福井大学, 医学部, 准教授 (00283193)
友松 威 福井大学, 医学部附属病院, 助教 (10401994)
谷原 秀信 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (60217148)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 緑内障 / 神経科学 / 軸索 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障視神経症の進行には個人差が大きく、高眼圧でも進行しない高眼圧症や正常眼圧でも進行する正常眼圧緑内障があり、その進行を予測することは難しい。そこで、視神経の軸索障害を機能評価できれば、その患者の網膜神経節細胞が今まさにダメージを受けつつあるのかを判定できる。我々は、ミトコンドリアが視神経の軸索内を輸送されていることから、緑内障視神経症の進行する前にその軸索輸送が低下することを見いだし、ミトコンドリア軸索輸送をライブイメージで定量することで、緑内障視神経症の進行を予知する研究をおこなった。加齢と緑内障の進行には正の相関があることが知られているため、高齢のマウスでミトコンドリアの軸索輸送が眼圧上昇によって、若年のマウスよりもより障害されるかを検討した。高齢マウスでは、高眼圧後、ミトコンドリア軸索輸送数の減少が有意により大きかったことが示された。また、臨床での応用に必要な安全性を確保するために、検査機器のレーザーエネルギーを増大させることによって、網膜障害がみられないかを検証したが、有意な網膜障害はみられないことが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
加齢によって、緑内障視神経症が進行しやすいことが、ミトコンドリア軸索流を定量評価によって裏付けがえられたことと、2光子レーザー顕微鏡の網膜への安全性が動物眼で確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2光子レーザー顕微鏡の臨床検査機器としての有用性を明らかにするための実験を推進していく。
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Research Products
(6 results)