2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者における口唇随意運動機能評価法の構築とそれに影響する因子について
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24390440
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
増田 裕次 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (20190366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 高裕 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (30204241)
山口 正人 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (30410434)
山村 健介 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
成田 紀之 日本大学, 歯学部, 准教授 (10155997)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 口唇機能評価 / 口唇閉鎖力 / Visualfedback |
Research Abstract |
本研究は、口唇閉鎖力を方向別に測定するシステムとして、申請者らが開発した多方位口唇閉鎖力測定装置を用いて、口唇随意運動機能の特性を明らかしようとするものである。 平成25年度は、平成24年度に構築した、Visualfedbackを利用して口唇運動調節能力を評価する方法の特性を調べた。口唇随意運動機能の男女差および年齢による相違を検討した。男性13名、女性17名の健常成人を被験者として、口唇閉鎖力が発揮されてからの3秒間で、ターゲットとした値の±8%内に維持できた時間の割合を正確率検討したところ、男女共に方向別では上下方向の正確率が高いこと、さらに斜め方向については女性の方が正確率が低いことが明らかとなった。つまり、男女間で方向別の特徴に相違はないものの、全体的に女性の方が調節能力が低いことが示唆された。年齢による相違を高齢者11名を対象に検討したところ、方向別の特徴は健常成人と有意な相違ないものの、正確率が低下する傾向が認められた。今後、被験者を増やし、その傾向を明らかにしていく。 さらに、新潟大学に設置されている近赤外光脳機能イメージング装置を用いて、口唇随意運動と脳活動の関係を調べる研究を進めるためのパイロット実験を行い、脳活動測定時の口唇随意運動の指示法を検討した。口唇随意運動をVisualfedbackする方向をランダムに設定したタスクを繰り返し行うことで、脳血流変化の特徴を見い出せる可能性を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
口唇随意運動機能の評価法を構築し、これを用いて健常成人における口唇随意運動機能の性差や年齢よる特徴を明らかにしつつある。 また、脳活動との関係を調べる研究もデータ取得には至っていないが、その可能性を得ることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に引き続き、平成24年度に構築したシステムを用いて、①口唇随意運動機能を、成人と高齢者で比較し、年齢による特徴を明らかにする。②口唇随意運動時の困難さの程度と大脳皮質の活動を明らかにする。③義歯装着者と非装着者の口唇髄意運動機能を比較する。④新しく義歯を作成した時の口唇髄意運動機能を評価する。計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度、高齢者を対象とした研究に被験者の数が不足したために、謝金に余りが出たため。 平成26年度の高齢者を対象とした研究に被験者を募集し、その際の謝金として利用する。
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Research Products
(8 results)