2013 Fiscal Year Annual Research Report
家族同心球環境理論に基づく家族アセスメント/家族介入モデルの臨地応用と実証的検証
Project/Area Number |
24390498
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 順子 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (50585057)
深堀 浩樹 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 准教授 (30381916)
濱本 知寿香 大東文化大学, 経済学部, 准教授 (00338609)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 家族看護学 / 家族看護理論 / 家族同心球環境理論 / 家族アセスメント / 家族介入 |
Research Abstract |
これまでに検討した家族症候に関連する家族看護学専門用語に加えて,“家族コンコーダンス”“家族形成”などに関する国内外の文献の内容分析や概念分析を行い,それぞれの定義,家族症候の危険因子・原因因子と予防因子・阻止因子を明確にした.そして,兵庫フィールドでは,とくに家族コンコーダンス形成力に関して9家族,家族形成に関して18家族に対して半構造化面接を実施した.さらに,家族コンコーダンス形成力をアセスメントする19項目からなる自記式質問紙を作成し,172家族(245名)からの回答をもとに,信頼性と妥当性を具備したアセスメント尺度を開発した.家族形成については,“新しい家族役割に適応するプロセス”“新しい家族関係を確立するプロセス”“家族外部環境との交互作用を調整するプロセス”を明らかにした.長崎フィールドでは,33日間の家族エスノグラフィーを実施した.とくに,スピリチュアルペインを抱える家族員がいる家族への支援について,保健・医療・福祉施設,教育・保育機関,宗教施設などにおける聞き取り調査,25家族への家族インタビュー/ミーティングを実施した.家族スピリチュアルペインへの家族支援スキームは,“自分自身の取り組み”が76プラン,“家族内での取り組み”が52プラン,“看護職者(看護師・保健師・助産師)からの支援”が70プラン,“家族外のひとからの支援”が47プラン,合計242の家族支援プランが明らかになった.そして,家族員のスピリチュアルペインのチェクリスト(Checklist for family member's spiritual pain:CL-FMSPI)を完成させた.また,家族支援のアウトカム評価として,家族症候度(家族症候の消失,好転,不変,増悪)を構築した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたフィールド(兵庫,長崎)において質的研究と量的研究を実施し,リッチなデータを収集できた.当初の計画通り,“家族環境アセスメントモデル(FEAM)”と“家族環境支援モデル(FEIM)”の改訂を繰り返し,追加のチェクリストも完成できたので,順調に研究は進んでいると判断する.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画にしたがって,国内外のフィールドにおいて,“家族環境支援モデル(FEIM)”の改良,家族支援の実施,そのアウトカム評価を進めていく予定である.
|
Research Products
(18 results)