Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 正賢 東京理科大学, 科学教育研究科, 教授 (80143139)
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
近江戸 伸子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30343263)
藤井 浩樹 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (30274038)
三宅 志穂 神戸女学院大学, 人間科学部, 准教授 (80432813)
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Research Abstract |
本研究は,「高等教育機関における科学技術系博士号取得者に対する人材育成事業マネジメント」という課題について,欧州に着目し,各国の大学・研究機関等における,その具体的運用という視点で国際的に比較分析することを目的としている。観点は,次の2点である。(1)キャリア形成事業マネジメントの制度(目的・理念,プログラム内容,人的組織,実施方法,評価),(2)キャリア形成事業マネジメントの実際的な運用 初年度では,目的に即して欧州各国における大学及び関連機関を対象とした第一次調査を実施した。主要なところは,オウル大学,ヘルシンキ大学(フィンランド),ネスナ大学(ノルウェー),ウプサラ大学(スウェーデン),Nuffic(オランダ),パリ第7・ディドロ大学(フランス),ロンドン大学メアリークィーン校,イーストアングリア大学,シェフィールド大学(イギリス),ベルリン自由大学(ドイツ)等であった。 各調査においては,博士課程学生へのキャリア支援の取り組みについて,文献調査を行うとともに,学長,担当者教員,担当職員,学生などの関係者に面接するなどして,一次資料の収集に注力した。初年度では,資料の整理,分析を進めるとともに,フィンランドとノルウェーの結果について,日本科学教育学会研究会(北海道大学,宮崎大学)で公表した。その中では,フィンランドの大学における大学院教育への「就業スキル開発(転移可能なスキル)」の導入などの着目すべき方策の実態が明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.初年度に継続して調査対象国に関係する文献を収集するとともに,それらをデータベース化しつつ,先行研究のさらに詳細なレビューを行う(小川正賢,稲垣成哲,山口悦司,中原淳)。 2.海外調査については,イギリス(野上智行,近江戸伸子),ドイツ(藤井浩樹,野上智行),オランダ(楠房子,稲垣成哲),ノルウェー(三宅志穂),スイス(北野幸子)の分担により,各国・大学等における人材育成事業マネジメントの実施方法や社会的評価等にも観点を広げて調査する。また,欧州を中心とする科学教育系及び情報科学系国際会議に参加し,キャリア支援関係の資料収集を実施する。
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