2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24404008
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西村 修 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80208214)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 宗弘 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70359537)
藤林 恵 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70552397)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 太湖 / 底質 / 脂肪酸 / 同位体比 / 食物連鎖 / 藍藻 / 流動 |
Outline of Annual Research Achievements |
富栄養化によってアオコの異常増殖が深刻な問題となっている中国江蘇省にある太湖を対象として、底質形成機構に対する基礎的な情報を得るために、底質有機物の起源および底生動物群集の同化餌源を炭素・窒素安定同位体比、脂肪酸バイオマーカーそして脂肪酸の炭素安定動態比を用いて解析した.今年度の調査は2014年10月末に、アオコの発生が特に著しい地域である北西部の沿岸域で行った.10月であったが水面にはアオコが認められ、懸濁物質からは藍藻に由来する脂肪酸バイオマーカーがもっとも多く検出された.それに対して、底質に含まれる主なバイオマーカー脂肪酸は高等植物に由来する脂肪酸であり、陸上からの有機物が底質に蓄積していることが分かった.藍藻の脂肪酸バイオマーカーはほとんど検出されなかった.これらの結果はこれまで太湖で得られた通年の結果と一致しており、アオコの増殖が著しい太湖であっても底質の有機炭素として蓄積するのは高等植物であることが示された. また、本調査では底生動物として、巻貝2種、二枚貝2種、甲殻類1種、魚類2種が採集された.炭素・窒素安定同位体比、脂肪酸の炭素安定同位体比の結果はこれらの動物が餌として藍藻を利用していることを示しており、底質の有機炭素から藍藻由来の脂肪酸がほとんど検出されない一因であると推察された.脂肪酸組成に注目すると、すべての底生動物から珪藻に由来する脂肪酸マーカーが検出された.懸濁物質、底質からはこの脂肪酸が検出されていないことから、底生動物自身による合成が起きていることが示唆された. これらの成果は2015年2月に江蘇省宜興において成果発表会を開催し、東南大学の研究者や地元の行政関係者と情報交換を行った.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)