2015 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジアの大規模灌漑農業による地下水汚染と食物連鎖による環境影響評価
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24405005
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
川端 良子 東京農工大学, 国際センター, 准教授 (40334479)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Central Asia / Arai Sea / Uzbekistan / Water quality |
Outline of Annual Research Achievements |
中央アジアでは、数カ国にまたがって流れているシルダリア、アムダリアの2つの国際河川の河川水を用いて乾燥地で大規模灌漑農業を行っている。その結果、2つの川から流入のなくなった世界第4番目の湖、アラル海は、急速に縮小し、50年間で10分の1になり、世界的な環境問題として知られるようになった。 2015年度9月にアラル海研究の第一人者ロシア科学アカデミーAladin博士、日本で中央アジアを研究している総合地球環境学研究所窪田順平副所長、北海道大学スラブユーラシア研究センター地田地田徹朗助教、奈良女子大学共生科学研究センター渡辺三津子研究員、ウズベキスタン共和国地質省Aparin博士、ウズベキスタン共和国タシュケント農業大学Beridiyar教授とアラル海調査を行った。 アラル海は10分の1以下になり、元湖底で天然ガスが採掘されており、アラル海の縮小は止められない。このような中、アラル海周辺のウズベキスタン共和国カラカルパキスタン自治州の環境影響を評価することは非常に重要であることが明らかになった。 また、これまでの研究成果の一部を論文としてまとめ、カラカルパキスタン自治州での水質変化をまとめたものがChanges in Water Quality of Amu-Darya River and Ground Water in Karakalpakstan, UzbekistanとしてJournal of Arid Land StudiesVol. 25 (2015) No. 3 p. 125-128に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査を進めている。またこれまでの研究成果を公表しており、情報公開もすすめているため
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Strategy for Future Research Activity |
本年度夏にウズベキスタンで現地最終調査を行う。 そして、これまでの研究成果をまとめて、論文を投稿する。
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Causes of Carryover |
2015年度に国際共同調査を行うために、2016年度分の学術研究助成基金助成金を前倒し申請した。ロシアから2名の研究者、北海道大学、奈良女子大学から各1名の研究者と合同でウズベキスタンで国際共同調査を行った。夏の繁忙期だったが、航空運賃が当初の想定した金額よりそれぞれ安い航空チケットを購入できたため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の夏の現地調査で使用する予定である。
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Research Products
(7 results)