2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24406037
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
グライナー 智恵子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (20305270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東浦 洋 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (00468886)
馬場 雄司 京都文教大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10238230)
坂元 眞由美 (川島眞由美) 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (10437444)
磯和 勅子 三重大学, 医学部, 教授 (30336713)
岡本 菜穂子 獨協医科大学, 看護学部, 准教授 (30553565)
大石 朋子 (大塚朋子) 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40413257)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 国際比較 / 看護学生 / タイ / スウェーデン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、若年層に対する高齢者の意識調査をタイ、日本、スウェーデンにおいて実施した。3ヵ国における対象者は看護大学生であるが、日本においては他学部生からも回答を得た。有効回答数は、日本の看護大学生346名、タイの看護大学生415名、スウェーデンの看護大学生65名、日本の他学部生201(医学科95、その他106)名であった。 Koganスケール(肯定的認識17項目、否定的認識17項目)を用い、高齢者に対する認識について3ヵ国比較を行った。ANOVAを行った結果、肯定的認識、否定的認識共に3ヵ国間で有意差が認められた(p<.001)。多重比較を行った結果、肯定的認識、否定的認識共に各2か国間全てに有意差が認められた(全てp<.01)。最も高齢者に対し肯定的認識及び否定的認識が高かったのはタイの看護大学生であり、最も低かったのは日本の看護大学生であった。 タイと日本においては、介護への考え方、家族や性差に対する価値観についての調査も実施し、何れも有意差が認められた。タイの看護大学生は日本の看護大学生より、介護は社会がサポートすべきである(p<.001)、介護は家族で行うべきである(p<.001)、介護者は自分の生活を優先すべきである(p<.001)、といった考えが日本より有意に高かった。一方、できるだけ社会資源を使うべきである(p<.001)、という考えは日本の看護学生の方がタイの看護学生より有意に高かった。また、先祖を尊ぶべきである(p<.001)、年上の人の意見に従う(p<.001)、男性と女性は社会において異なった役割を担うべきである(p<.001)、とう考えが日本と比較しタイは有意に高かった。 次に、在宅で高齢者を介護する家族介護者への質問紙日本語版とタイ語版を作成した。日本、タイ共に研究倫理審査委員会と調査実施施設及び調査実施自治体の承認を得、現在データ収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
在宅高齢者プロジェクトにおいてタイにおける共同研究者が変更になったこと、研究倫理審査申請と承認に時間を要したことが主な要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在タイと日本において家族介護者への質問紙調査を実施しているところであるが、十分な回答数が得られない場合は、依頼地域や施設を拡大しデータ収集を行っていく。また、タイの共同研究者と適宜進捗状況などについて情報交換を行っていく。
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Causes of Carryover |
タイにおける共同研究者の変更により在宅高齢者プロジェクトに関する研究倫理審査承認に時間を要し、調査実施が次年度となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
タイと日本での調査実施経費、データ分析と報告書作成費に使用する。
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Research Products
(7 results)